建設材料におけるGXとDX
石田哲也
論説委員
東京大学
地球上で水の次に使用量が多い資源はコンクリートと言われている。構成材料であるセメント、骨材、水は、地球上のどこでも入手が容易であることが理由の一つである。一方で、カーボンニュートラルに大きく舵を切った昨今の流れから、セメント製造由来のCO2排出量を減らすことが強く求められている。また、自然の浸食作用により生み出される砂の量よりも、都市やインフラ建設のための需要量が増大し、砂の枯渇が問題になっているという報道も耳にする。限りある資源を有効に使用し