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土木学会『論説・オピニオン』

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土木学会では、会員だけでなく広く一般社会に、土木に関わる多様な考え・判断を紹介し、議論を重ねる契機とすることを目的に、社会に対する土木技術者の責務として、社会基盤整備のあり方・重…
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2021年9月の記事一覧

究極の危機管理と流域治水

山田 正 論説委員会委員長 中央大学 わたしはこのコロナ渦と言われる1年半、テレビ、新聞等の従来型メディア(以降、メディアという)を通じた情報ではなく、インターネットを介して専門家が配信する各種のブログやYouTube等から新型コロナの情報を得るようにしてきました。なぜなら、日本の多くのメディアから発信される情報はデータサイエンスとしてあまりにも稚拙であると感じているからです。そして、人の生死に関わる情報でありながらメディアによる扇情的な情報操作に繋がっているのではないかと

着実なインフラ整備・大阪港夢洲の場合

徳平隆之 論説委員 阪神国際港湾株式会社 大阪・関西では2025年の日本国際博覧会(大阪・関西万博)やその後の地域開発を見据えたインフラ整備が本格化しており、今年度中には、万博用地の埋立・盛土が終了し、来年からはいよいよ万博関連工事が始まります。さらに、増大する自動車交通に対応するための夢舞大橋の6車線化拡幅工事も今年度に完了するとともに、大阪メトロ中央線の延伸となる臨港鉄道・北港テクノポート線の工事なども本格化しています。 また、これら夢洲周辺の開発に加え、関西広域での