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Beyondコロナの日本創生と土木のビッグピクチャー

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土木学会(会長:谷口 博昭)は、6月6日(月)に、2021年度会長特別委員会 コロナ後の“土木”のビッグピクチャー特別委員会による提言書『Beyondコロナの日本創生と土木のビッ…
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2022年7月の記事一覧

Beyondコロナの日本創生と土木のビッグピクチャー 第3章 ありたい未来を実現するために①

第1節 目指す国土像第2章では「ありたい未来の姿」を実現するため、まず具体的な第1歩として「リスク分散型社会の形成」と「共生によるWell-beingの向上」を目指すことを提案しました。そのような社会の形成を通じて地方の特色ある自立的な発展を促進し、過度の東京一極集中を是正するとともに、自然や歴史文化との協調・共生(ともいき)を尊重した新しい国土の形成を目指すことができると考えます。 特に、地方においては、生物多様性が保たれた豊かな自然、風土を活かした農林水産業の再評価、再

Beyondコロナの日本創生と土木のビッグピクチャー 第3章 ありたい未来を実現するために②

第3節 土木のビッグピクチャーを実現する制度   (1) 長期計画の制度化 ① インフラ長期計画の法制度化 欧米諸国では、コロナ前から、20年30年先の姿を描き、質の高い基幹インフラ整備が経済成長を促し、雇用を創出するために不可欠な存在であるとして、既存インフラの再構築、新規成長インフラへの積極投資を進めています。 アメリカではインフラ投資雇用法に基づく1兆2000億ドル(約136兆円)の投資を決定し、イギリスでは、2050年の姿を目標に今後5年間でインフラに6000億

Beyondコロナの日本創生と土木のビッグピクチャー 第4章 土木の裾野の拡大と土木技術者の役割

地域や国民が「共生」しながら土木のビッグピクチャーを実現することにより、生活経済社会を支える下部構造であるインフラという基盤がこれまで以上に「あたりまえ」に存在するようになるためには、何よりもまず、国民、市民、地域住民に広くインフラの役割や意義を理解していただき、ビッグピクチャーの取組みを支持・支援していただくことが不可欠です。同時に、インフラの計画、整備、維持を担う土木技術者を長期にわたって継続的に確保することも必要です。さらに、土木の活動が国際的に行われていることを踏まえ

Beyondコロナの日本創生と土木のビッグピクチャー おわりに

土木学会は、「日本が直面している様々な危機に立ち向かい、ありたい未来の姿を実現していくために、土木がどのような責任を持ち、社会に貢献できるか。」という課題に応えるべく、「社会と土木の100年ビジョン」を踏まえ、今般、「土木のビッグピクチャー」を策定しました。 策定にあたっては、「開かれた魅力ある土木学会」として、会議室やオンラインでの議論だけではなく、各地の、多様な世代の方々に、また、土木の関係者に限ることなく参画いただくという、これまでとは異なったアプローチをとりました。ま

谷口前会長が日経「私見卓見」に寄稿

谷口博昭 土木学会前会長は、2022年7月1日付日本経済新聞の経済教室面「私見卓見」に『インフラ投資の全体俯瞰図を』と題し寄稿いたしました。 記事中にある、土木学会が作成した提言「Beyondコロナの日本創生と土木のビッグピクチャー」は、以下からPDF全文をご覧いただけるほか、再構成し、noteにて順次公開中です。 #日経COMEMO #NIKKEI #土木学会 #ビッグピクチャー #インフラ投資 #長期計画