見出し画像

業務改善の鍵はチームワーク!【kintone hive 2023 福岡レポート】

皆様こんにちは!ジョイゾーの山本と木野宮です。
今回は、kintone hive 2023 福岡の速報noteを書いていきます!

前回のkintone hive 仙台のnoteはこちらです。
こちらもご一緒にどうぞ!

オープニング

雨の東京を抜け出した私たちは、今回の会場福岡へ✈️✈️
昨日の雨が地面には残るものの、福岡は晴天で私たちを迎えてくれました。
kintone hive 福岡の会場は、PayPayドームのすぐそばにあるZepp福岡です。空港からは電車とバスを乗り継いて、13時ごろ到着。
まだ開場していなかったため、一旦素通りです。笑

今回のMCはサイボウズ福岡オフィスの大南さん。お子さんが二人いるパパさんです。「熱い思いを参加される皆さんにお届けできるお手伝いを精一杯がんばりたい」とのこと。

今回のお土産には、菓匠きくたろうさんの「北九菓」が配られ、大南さんはピスタチオ味を狙っているとのことでした。きっと地元では有名なのでしょう!私たちもいも味をゲットしました。

1社目 :システムがあっても使わなければ進まない、20代~70代誰も取り残さないDXの進め方

最初の登壇者は「熊本利水工業株式会社 代表取締役社長の田中 祐治さん」です。

転職してきた当初、Garoonは導入済みだったものの社内では全く浸透しておらず、使われていない状態だったそうです。管理業務は全て手書きの紙管理の上、そのほとんどが各担当者の押印が必要な申請書類ばかりだったそうです。

そこでまずはGaroonを浸透させるためにGaroonに日報を書くことから始め、その後Garoonとkintoneの互換性を活かしてkintoneを導入。加えて勤怠管理も導入し、kintoneを使わざるを得ないシステムに改善!
Garoonに溜まってきたデータをkintoneへ集約していった結果、2週間かかっていた事務作業が2日で完了する現場ごとの作業工数がすぐに把握できるようになるなど、たくさんの効果が生まれたそうです。

このような成果を出した田中さんは、kintoneはサステナブルなツールであり、あとは、このツールを使っていかに会社に合う内容にするのか、また使ってもらうアプリにするかは、失敗を恐れず、試行錯誤を繰り返しながら、構築していく行動こそが大事であるとおっしゃっています。

誰もが使わないといけない勤怠管理や日報から始めることで、若手社員からベテラン社員まで誰一人として取り残さないDX推進を行なっていることが印象的でした。

2社目 :コロナ禍の保健所職員が取り組むDXとチームワークの輪が広がるまでの奇跡

2番目の登壇者は、「北九州市役所 保健福祉局係の井上望さん」です。

北九州市の保健所勤務の井上さんは、コロナ禍で増え続けるコロナ陽性者の対応に追われる中、200名体制の大所帯を束ねつつ疫学的な対応全般に関わる業務を行っていました。
医療機関からのFAX対応や紙帳票の個別ファイリング業務、各業務で必要な情報のコピーやパソコンへの入力など、多岐にわたる業務に課題を感じていたそうです。
そんな中、kintoneで内製化カスタマイズを進めることになった井上さん。
まずは陽性者台帳アプリを作成。ゼロからアプリを内製し、陽性者記録業務の効率を3倍、そして職員の時間外労働を3割改善に成功
効率が3倍になってくると職場の雰囲気も変わってきます。自分でアプリを作成し、業務の効率化をしてみようとする人が増え、データ分析に興味を持つ人も出てきたそうです。kintoneをきっかけに職場の「チームワークの輪」が広がりました

「業務改善のきっかけはどこにでも転がっており、拾い上げるかどうかはあなた次第です」とのこと。
業務を進める中、ただタスクをになこなすだけではなく、効率化を考え、それを実現できる方法を探すのはとても大切なことで、私たちも日々努力していきたいことの一つと考えています。

3社目 :案件がわからないカオス状態から短期間で全社の状況共有成功へ

3番目の登壇者は、「株式会社EVモーターズ・ジャパン 財務統括部の浦田 哲也さん」です。

ベンチャー企業の資金繰りを支える情報基盤へ! ”他部署からは案件がわからない”というカオス状態から、短期間で会社の情報共有。ポイントは営業に使ってもらえる仕組みづくりでした。

社内で情報共有されている状態は大事ですが、特に、自動的に情報が入ってくる状態が理想的だと話します。そのためには一人一人が積極的に動くことが大事である。「では、なぜ、それができないのか?」社員間の温度差と非MECEに原因があると言います。

MECEとは「Mutually(お互いに)、Exclusive(重複せず)、Collectively(全体に)、Exhaustive(漏れがない)」の頭文字をとって作られており、「モレなく、ダブりなく」という意味や状態 を指します。

この原因を解決するためにkintoneを導入。なぜkintoneにしたのか?それは「管理」「運用」「保守」のサイクルが出来上がっているため簡単で早いからです。
VBA・Access・データベースの知識を身につけるのに600時間かかったところ、kintoneでは3時間で習得。さらにこれを完全に属人化するのに20時間かかったところ、kintoneではわずか0.5時間のみ
業務フローの削減にもつながっており、会計処理にかかっていた工数は7→1に、また、取締役会議で使う資料作成の工数は5→1へと大幅な削減につながったそうです。

人が動く要因は「痛み」「快楽」という独自の考えに基づいて、「痛みを伴って自己実現ができる仕組みづくり」を行うことが解決への一歩だと言います。
巻き込む営業を行うために、アメリカの経営学者チェスター・バーナードが提唱する「コミュニケーション」「協働の意欲」「共通の目標」の全てを一定水準にする状態の組織づくりが必要です。
世の中には様々な組織がありますが、EVモーターズ・ジャパンではTeal、つまり、「個人が意思決定できるフラットな組織」を目指しているそうです。目指すべき組織にするための第一歩として、最初にお話しされていた一人一人が積極的に働くことで社内情報が共有される状態になっていくのだと思いました。

IBM CEO Lou Gerstnerやマキャベリの名言など好きな言葉が数多く紹介されていたり、二次元バーコードで名刺交換や学術的な要素が存分に使われていたりなど、司会の大南さんもおっしゃっている通り、バチバチに個性的な発表でとても聞き応えがある発表でした。

4社目 :kintone暦10年!データを溜めているだけのkintoneからロードサービスを支えるkintoneへ

4番目の登壇者は、「株式会社長崎ロードサービス 総務 町田 利枝さん」です。
クラウドすら知らなかった町田さんが、長い間「データを貯めるだけ」のシステムだったkintoneを再起動させた10年に渡る物語です。

2011年の東日本大震災をきっかけに町田さんは「会社の情報は守られているのか?情報漏洩はしないのか?」と不安になります。そこで出会ったのがkintoneです。

kintoneを知った町田さんは、「お試しできることや月額利用料が安い、そしてドラッグ&ドロップで簡単に使えそうなkintoneをまずやってみよう!」から始めます。
触ってみるとアクセスでやっていたことができそうだと思いますが、わからないことだらけ…kintoneはただの情報の箱になってしまいます。
そして、「誰がどんな作業をしているか?」やするべきことの優先順位が不明になり、kintoneへの不満が蔓延していってしまいます。
そんな中、町田さんは生まれ変わるkintoneにするべく、共有するkintoneを目指し新しいポータルを作ることを決めます。
ポータルの画面の改良により、自分がすべきことや全員が知るべきことなどがわかりやすくなり、共有と共感が生まれてきたそうです。
今ではkintoneは会社の"センターポジション"となり、共有と共感を得たkintoneはチームワークをも生み出しているとのことです。

今後の展望は、勤怠管理や会計処理などもkintoneで管理しすること、そして「kintone良さを色々なところに伝えるためにキンゾウ法師になりたい。」夢を叶えるための小さな一歩としての夢のhiveに挑戦した町田さんでした。

私たちの周りにもkintoneについて語ってくれる人たちはたくさんいます。
皆、kintoneの良さだけを語るのではなく、kintoneの現状などを語り、今後のあり方なども教えてくれます。
kintoneをもっと大きくする一歩として、町田さんの活動を応援していきたいなと思いました。

5社目 :ICT部門と事業部門が送る紙であふれる現場の効率化ミッション

5番目の登壇者は、「西日本鉄道株式会社 自動車事業本部の下條 寛顕さんと川崎健太さん」です。

西鉄の根幹である「自動車事業」と「ICT部門」のお二方が登壇され、1500台以上のバスを保有し運行する中で、紙で溢れる現場の効率化までの道のりについてお話しいただきました。

■ICT部門
業務生産性のさらなる向上のため、ノーコードツールの検討を開始。
様々なツールを検討した際に、「内製化できる操作性」「低コスト」「現場に蔓延する諸課題を解決できる柔軟性」の3つを軸に検討した結果、全てを兼ね備えているkintoneを導入することに決定。
西鉄独自のkintone利用ルールの策定を行ったり、イントラネット上にポータルサイトを開設し教育コンテンツを作成後、kintone本格導入へ。

■自動車事業
誰かがやらないといつまでも紙が溢れるアナログな現場で、日々の業務で起こるトラブルを本社へ報告するにも、紙で書いてFAXで送信するというアナログな業務フロー。"業務改善はまだ先の話"だと思っていたそうです。
そんな中、ペーパーレス化を進めるべく、この業務フローをkintoneで回せるようアプリを作成。アプリでの運用を行う際にもポイントがあり、紙との並行期間を設け、kintoneを改修しながら運用を行ったそうです。最初から完璧なものを作成するのではなく、60点のものを少しずつ改良していくことで「紙より使いづらい」といった現場からのクレームも少なくなっていたそうです。

業務改善を成功させた秘訣は、ICT部門と事業部門の関わり方社内運用ルールに隠されていたのですね!

また、運用後にも、社内で業務改善相談会やkintoneに関する研修を実施するなど定着のためのフォローを手厚く行ったり、業務改善表彰式を行うことで、社員のモチベーション維持も積極的に行っているそうです。

西鉄の真のDXを実現するための今後の展望の一つに「浮いたリソースを有効に活用する!」という目標がありました。
「業務改善できて良かったね」、で終わるのではなくITを活用して新しい価値を創出し、顧客に提供していくために「DX推進していきたい」という強い想いを感じられるプレゼンでした。

kintone hive福岡の代表は誰の手に、、!?

見事、kintone hive 福岡の代表に輝いたのは・・・

北九州市役所 保健福祉局 係長の井上さんです!
おめでとうございます🎉🎉

コロナ禍でどのくらい保健所が大変だったかは、誰もが知るところではないでしょうか?
忙しい中でも田中さんは去年のhiveには初参加し、「この戦いが終わったらhiveで発表するんだ!」と戦い続けて、見事に夢が叶いこの舞台に立っています。
そんな熱い思いが会場の皆さんにも伝わったのではないかと思います。

さいごに

今回の発表では「チームワーク」というキーワードが目立っていました。
アプリを作る人・使う人で完結するのではなく、その人の立場に立ったkintoneが必要です。
アプリ作成には運用ルールや共有が必須で、これをどんな風に社内に広め浸透させるかは、各社それぞれの方法で取り組んだ後にチームワークが生まれてくるのだと感じました。

おまけ

休憩中に4社目に登壇され町田さんのもとへご挨拶へ伺いました。
"ジョイゾー"という社名に少し反応を示してくれた町田さん。
お話をお伺いしてみると「BBさん」との一言?!詳しく聞いてみると、サイボウズ時代のBBさんにJavaScriptを教えていただいたそうです。
昨年のCircusでBBさんの登壇を観覧、そこで転職したことを知ったそうです。(いやー有名人ですね 笑)
ブースにも遊びに来てくださった様子で、短い時間ではありましたが、とてもにこやかにお話ををしていただきました。
たまたまご挨拶させてもらった町田さんが、ジョイゾーと関わりがあるなんて、これも現地に行って直接お話しさせてもらったからこその繋がりです。

そんな素敵な繋がりを持てるイベントkintone hive 福岡でした。

次回のkintone hive2023は5月23日(火)大阪にて開催です!!
お申し込みはこちらから!⏬

次回の速報noteもお楽しみに!
福岡のTogetterまとめもあるのでそちらもぜひご覧ください!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?