終わりのはじまり
小学1年生の正月、母の住む市営住宅に引っ越した。
ここで思いもよらないことが起きる。
母「ママの彼氏。パパって呼ばなくていいから、Kくんって呼んでね。」
そう、母は1人ではなかったのだ。
幼い私は混乱した。
そして、男を一目見た瞬間思った。
この男の人嫌い。
身体180cm体重90kg超えの見知らぬ男は、笑顔を張り付けて言う。
「どうも」
「…」
(ママが1人だと思ったからこっちに来たのに。
裏切られた。
嫌だ…。嫌だ。
この男の人きらい。
パパの所に帰りたい。
帰りたいけど、
でも、
もう、
あそこには戻れない。)
私は母の後ろに隠れて挨拶を返さなかった。
母「あれ?人見知りかなぁ?ちゃんと挨拶しなー。ハハハ」
不本意な、4人での生活がはじまった。
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