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マーケティング視点を持つと、レストランで料理以外のことが気になり出す〜リピートされる店にはワケがある〜

同じようなクオリティのお料理を同じ価格帯で提供していても、繁盛してるお店とガラガラのお店が出てくるのはなぜでしょうか?

こんにちは、動画マーケティングコンサルタントの岡田です。


先日、友人で集まるためにレストランの予約をしました。
もう前日だったので、多くの店はすでに予約が埋まっており、ダメもとで色々なお店に問合せたところ、あるお店ですんなり予約が取れました。

東京のターミナル駅で日曜の昼時に6名の予約が取れた幸運を喜びつつ、一抹の不安を覚えながら当日を迎えると、店内にお客さんはまばら。
利用してみると、その理由がわかります。

メニュー表の質感、店内のインテリアや接客、実際の客層などが価格設定に対して色々ちぐはぐ。
肝心の料理の味が頭に入ってこない程の違和感というか、居心地の悪さを感じるのです。


みなさんもこういうお店に遭遇したことが、一度や二度はあるのでは無いでしょうか?
特にクレームを言うことも無く「ごちそうさま」と笑顔で立ち去り、でも二度と行かないのではないでしょうか?



初来店のお客様の約50%はリピートしない


株式会社オールトゥデイの調べによると、初めて行ったお店をリピートする頻度は約50%。

出典: https://www.alltoday.jp/

リピートしない理由の上位が
『他の店を試してみたいから(45.1%)』
2『次回訪れるきっかけがないから(34.7%)』

この2つで約80%を占めます。

つまり、初来店されたお客様のうち、約40%は
とくに味や接客態度に不満はなくても、リピートしないのです。


これはいったいなぜでしょうか?

マーケティング視点でお店を見ると、それには理由があることが分かります。

それは・・・

そのお店にまた行く理由がないから


また来たい、と思わせないとリピート率は上がらない


では、初来店されたお客様に、もう一度来てもらうにはどうしたら良いのでしょうか?


飲食店ならQSCを上げる?
それも確かに大事です。

でもそれだけでは、また来たいと思わせるのは難しいのです。
このお店に行きたい、と思う明確な理由が必要なのです。


自分が飲食店を選ぶ時のことを考えてみましょう。
どのような基準・気分で選んでいますか?

  • 時間がないからすぐに料理が出てくるところにしよう

  • 天気が悪いから近くのお店に行こう

  • 給料日前だから、財布に優しい店にしよう

  • 恋人とのデートだから、静かで落ち着いた店にしよう

  • 疲れているから気を遣わなくていい行きつけの店にいこう

この「気分」こそがお客様が求めている「価値」であり、そのお店を選ぶ「理由」なのです。



3つの差別化戦略

お店を選ぶ気分や理由には、3つの軸があります。

  1. 手軽軸

  2. 商品軸

  3. 密着軸

手軽軸

早い・安い・近い・大量にあるなど、その名の通りお客様が「手軽に済ませられること」に価値を見出している

例えば1時間後に来客がある時のランチに、行列のできるお店や、コース料理のお店にはいかないですよね?

商品軸

「とにかく良い商品であること」にお客様が価値を見出している

例えば、お世話になった方をお招きしての食事会などは、味はもちろん、お店の雰囲気や従業員のサービスも含めてお店を選ぶでしょう。

密着軸

「よく知っていること」にお客様が価値を見出している

例えば、行きつけのお店とか、苦手な食材を抜いてくれるお店、自分が好きそうな新商品が出たらお勧めしてくれるお店など。早くも安くもなく、特別に美味しいお店でなくとも、そういう気心の知れたお店は自然と足が向きますね。




中途半端のワナにハマるな


ここまで述べた3つの戦略のうち、どの戦略を取るかは非常に大きな決断です。

うっかりやってしまいがちなのは、3つ全て中途半端な「特徴のない店」「どれもそこそこの店」になってしまうこと。

前述したイタリアンレストランは、まさにこの中途半端タイプ。
価格が高く、店員さんも一見高級店のような制服なのに、メニュー表や、荷物入れに使っているBOXはチープな感じ。
またワンドリンク制となっており、チャージ料もかかるのに、飲み物の種類は少ないなど、「何がやりたいの?ターゲットはどんな人なの?」と気になって仕方ありませんでした笑


また、どの軸に特化したとしても、他の2つの軸も、平均以上のクオリティを出す必要があるのはいうまでもありませんね。

どんなに安くて早くても(手軽軸)、マズイ店(商品軸)には行こうと思わないし、どんなに美味しくても(商品軸)、店員の対応が横柄な店には行こうと思わないのではないでしょうか。


どの戦略を取るかを考えると、連動してターゲットも定まってきます。
次回はその「ターゲット」について書きます。

このnoteでは、マーケティングを噛み砕いてお伝えし、マーケティング視点を持つことの必要性を発信していきます。


最後までお読みいただきありがとうございます!

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