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散歩王 vol.2 松原、下高井戸、永福町

Part.2 下高井戸

ちゃーりーという鼻の高い後輩が下高井戸に住んでいて、よく遊んでいたのは3〜4年前か。

よく夕方に、世田谷線と並走できるこの道を歩いて下高井戸へ行っていた。

この道の途中にある謎のちっちゃい池は、相変わらず意味が無くてイイ。

このドライフラワーがやたらに強い花屋も定期的に覗いている。

ほんとうに店内が広い

そして、あまりにも店内が広すぎる蕎麦屋を通りすぎると、下高井戸のエリアに入った感じがする。

2階が行ったことのないけど存在感のあったガールズバーだった建物が、地域に寄り添った文具屋になっていることに驚きつつ駅前へ。

下高井戸駅前の京王線の踏切は、捕まると長くなるいわゆる"開かずの踏切"なので、階段を上がり駅をぬけて向こう側に渡るのがオススメだ。

下高井戸駅の改札前には小さなアーケードがあって、常に絶妙な温度で賑わっている。

ここの本屋は電車が来るまでの中途半端な時間を潰すのにピッタリだし、吉野家とパン屋という店のチョイスも好きだ。

階段を降りると、いよいよ下高井戸の深部へ突入する。

八百屋に魚屋、花屋に肉屋にお惣菜屋さんなど、たくさんの個人商店がひしめきあう。

下高井戸はあいかわらず愉快で元気がでる。

散歩の帰りに、なにかお惣菜を買って帰ることに決めた。

メインストリート沿い、堀田の軽やかな揚げ物たちは相変わらず大人気。

堀田のメンチカツを1個食べながら帰って、もう1個は家でおかずにするぞ、と2個買うけど、ついつい帰りながら2個食べちゃうくらい美味い。

その奥にあるのは、買う焼肉屋のスタミナキング、その名の通りのパワフルな味付けはキングという名にふさわしい。

一度入ったら出るのに苦労する、ありえないほど店の奥行きがあるカルディだって見応え充分。

上にあるコロラドで、我が城の初代当主、三島から映画の話を聞いたのも懐かしい。

実は下高井戸には映画館があるのだ。

横道にある鳥たけのでっかい焼き鳥なんて、どれもたまらない。オリジナル焼酎のソーダ割りで流し込むと、疲れだの悩みだの、些細なネガティブも胃袋に落ちていく。

ちゃーりーと遊ぶ時には、下高井戸にドカンと鎮座するセイユーを待ち合わせ場所にしていた。

セイユーの店内で合流し、近い串カツ屋にするか、駅向こうのホルモン焼き屋は空いてるか、安定の鳥たけにしようかと、いろんな店で安酒を楽しむのが日課。

そして、気持ちよく酔った末、ビビというガールズバーに出向き、女の子に鼻を伸ばすというコース。

キャバクラやガールズバーと言った華やかな店には縁がない(というか行く金がない)俺だが、ビビにはなぜかハマっていた。

相変わらずご健在のようで、いまだにこの看板をみると、店の扉へ向かう赤いベルベットの階段を登っている時の、ソワソワする気持ちを呼び起こされる。

さっき見かけたように、他のガールズバーが潰れているのに、この店が健在なのは嬉しい。

間違いなくピカイチ楽しい店だったのだろう。

勇み足で店内に入ると、焼酎の瓶をカウンターに置いて「飲み干すまでは帰さないよ」なんて最高にチャーミングなセリフを女の子達に言われて、すぐに上機嫌になる。

ちゃーりーの大学時代の盟友であるキャベツが東京に遊びに来た時も、3人でビビへ突撃し、叫びながら呑んだ。

酔いに酔ったキャベツが、帰り道でギャルソンのマフラーを落とし、次の日の朝に道で見つけて拾いあげ、「よかった〜!」と言って、そのまま首に巻いたのはイイ思い出だ。

もちろんイイ思い出だけではない、先輩Nと3人で朝まで呑み続け、全員が潰れて道でブッ倒れたこともあったな。

店前でキャッチをしていた女の子にせがまれ、ちゃーりーとよくお茶などを買いに行っていた通称「突き当たりのセブン」までが、下高井戸だという認識をもっている。

Part.3 永福町へつづく。

聴いていたアルバム:

Part1.松原はコチラ:


もちろん、下高井戸にはまだまだ書ききれない楽しいスポットがたくさんあるから、いつでも遊びに来てね。

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