vol.03_さん てん いちいち
さん てん いちいち
3 てん 11
3 . 11
13年前、私は南の島の小学1年生。
13年前、北の場所で起こった出来事はニュースで
見たくらいだった。
そして13年後の今、私はその北の場所で
海へ向かい、黙祷を捧げた。
まだ過去の出来事の全てを知れた訳ではない。
これから先も、完全に分かることはできない。
だけど、
震災前の海はどんな表情をしてたのか
どんな風や香りを運んできていたのか
気になって知りたいと思った。
南の島と一緒だったのかな?
それとももっと澄んでいたのかな?
色んな情景が脳内を巡った。
それと同時に、そこにあった人の「生」も
なかったことにしてはいけないと思った。
生活の営み、変わらないと思われていたそこにあった日常、個人個人の記憶。
現在自分の中で、「さん てん いちいち」から「3.11」へと徐々に変化していっている。
多分この変化は、この町に来て、住んで、人と
関わらなかったらきっと感じられなかったと思う。
貴重な体験を、もっと深められれば。
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