高齢者施設が環境に負荷をかけている事5選
介護現場から考える、持続可能な未来への取り組み
近年、高齢化社会の進展に伴い、高齢者施設の数は増加の一途を辿っています。しかし、その一方で、高齢者施設が環境に与える負荷も深刻化しています。
介護現場で働く者として、私は日頃から高齢者施設の環境負荷について強い関心を持っています。
本ブログでは、高齢者施設が環境に与える負荷について、具体的な事例を交えながら5つのポイントに絞って解説していきます。
そして、介護現場からできる持続可能な未来への取り組みについて、私の考えを述べたいと思います。
1.エネルギー消費量の多さ
高齢者施設は、24時間365日、利用者の方々に快適な生活環境を提供するために多くのエネルギーを消費しています。
具体的には、暖房・冷房、照明、医療機器、調理設備など、様々な設備の電力消費が挙げられます。
特に、冬場の暖房によるエネルギー消費量は膨大で、施設によっては年間数十万kWhにも達することがあります。
2.食料ロス
高齢者施設では、利用者の方々の嗜好や体調に合わせて、多種類の食事を用意しています。
しかし、その一方で、食べ残しや調理過程で発生する食材ロスも大きな問題となっています。
近年では、食材ロスの削減に向けた取り組みが進められていますが、依然として多くの課題が残されています。
3.医療廃棄物の増加
高齢者施設では、医療行為に伴って発生する医療廃棄物が大量に排出されています。
医療廃棄物は、感染症の媒介源となる可能性があるため、適切な処理が求められます。
しかし、処理費用が高額なため、違法投棄などの問題も発生しています。
4.水資源の浪費
高齢者施設では、利用者の方々の衛生管理や洗濯などに多くの水資源を必要とします。
しかし、節水対策が十分に行われていない施設も多く、水資源の浪費が問題となっています。
近年では、雨水利用や節水型設備の導入など、水資源の有効活用に向けた取り組みが進められていますが、まだまだ普及が進んでいません。
5.廃棄物の増加
高齢者施設では、利用者の方々の生活用品や医療機器など、様々な廃棄物が排出されています。
これらの廃棄物は、適切に処理されなければ、環境汚染の原因となります。
近年では、リサイクルやリユースなど、廃棄物の削減に向けた取り組みが進められていますが、まだまだ十分とは言えません。
介護現場からできる持続可能な未来への取り組み
高齢者施設が環境に与える負荷を軽減するためには、介護現場からできる取り組みが重要です。
以下は、私が考える具体的な取り組み例です。
省エネ設備の導入
LED照明や高断熱材などの省エネ設備を導入することで、エネルギー消費量を削減することができます。
地産地消の推進
地元で採れた食材を使用することで、食品ロスを削減し、輸送に伴うCO2排出量を減らすことができます。
医療廃棄物の適正処理
医療廃棄物は、感染症の媒介源となる可能性があるため、適切な処理方法を遵守する必要があります。
節水対策の徹底
シャワー時間の短縮や節水型トイレの導入など、節水対策を徹底することで、水資源の浪費を抑制することができます。
リサイクル・リユースの推進
利用者の方々の同意を得た上で、不要となった衣類や家具などをリサイクル・リユースすることで、廃棄物の削減に貢献することができます。
おわりに
高齢者施設が環境に与える負荷は、深刻な問題です。
しかし、介護現場からできる取り組みによって、その負荷を軽減することは可能です。
持続可能な未来を実現するためには、介護従事者一人一人が環境問題への意識を高め、積極的に行動していくことが重要です。
読者さまへ
高齢者施設が環境に与える負荷について、少しでも理解を深めていただけたでしょうか。
介護現場で働く方々はもちろんのこと、高齢者施設を利用している方や、高齢者福祉に関心を持つすべての方に、このブログが参考になれば幸いです。
私たち一人一人が力を合わせれば、持続可能な未来を実現することは可能です。
ぜひ、一緒に考えていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?