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世界一好きな舞台に出会ってしまった

こんにちは、オタクです。
先日観劇した舞台「少年たち 闇を突き抜けて」が世界一よかったので(※私は世界一が200あります)(でもこれはマジで世界一)この舞台の話をしたくて仕方なく、しかし肝心なことにあまり覚えていないという←え⁉️
なのでパッションで観劇レポをします←え⁉️

(※シーンやセリフを記憶違いで記していると思いますが、ニュアンスだけ感じ取ってください)(皆さんの読解力に絶大な信頼を置いています)


基本情報とあらすじ

基本情報

美 少年が主演を担う「少年たち 闇を突き抜けて」が10月4日に東京・新橋演舞場で開幕しました。今年構成・演出・振付を手がけるのはSnow Manの岩本照さん。(私の推しです)
1969年の初演以来、ストーリーを少しずつ変えながら上演し続けている伝統的なこの舞台は今年また新しい切り口で幕が開きました。
そして今年の切り口が非常に非常に良かった…!
それも含めて、書いていきます✍

あらすじ

舞台は20XX年。戦争に突入し、崩壊した近未来の日本。
敵対していた、南地区の少年(佐藤龍我、浮所飛貴)と北地区の少年(金指一世、那須雄登、藤井直樹)は、生き残るために罪を犯す。一方、普通の学生だった岩﨑大昇は家族を失った失意と混乱の最中、警察に連行されてしまう。彼らは冷酷な看守長(内)が暴力で支配する少年刑務所へと送られる。
監獄の中でも「」と「」に分かれて、互いをライバル視しながら喧嘩にあけくれる少年たちだったが、岩﨑の子供のような純粋さに触れ、少しずつ笑顔を取り戻していく。しかし、暴力で支配する現看守長がいる限り、一生、塀の外に出られないと悟った彼らは、互いに手を取り合って脱獄を試みるのだが……。

MORE ゲネプロレポートより

私は元々この少年たちが本当に本当に大好きなんですけど、このあらすじを知った時に「嘘だろ」と思いました。

現代の日本で戦争が起こって…?え?そのせいで刑務所に入った少年たち…?

救いとかないんか…?

いやいやでもでも大丈夫。私は知ってる。少年たちってわけ分からん設定とかストーリーとかが急に現れて、よく分からんけどなんかめっちゃ面白くて、トンチキとエネルギーを浴びるための舞台だから。こんなド畜生設定に負けないトンチキファニーで腹抱えることになるわ。よしきた、ひかるよ私につっこみをやらせてくれ。

流れてくる大絶賛レポから目を背け、そんなふうに現実逃避をしていました。(私は映画少年たちのことが好きすぎてひたすら映画少年たちの揚げ足をとるブログを書いたことがあります)(すみませんでした)

なぜこんなに私が怯えていたのかというと、私はこういう「暗くて」「救いのない」「バッドエンド」なミュージカルが本当に大好きだから。

ただでさえウエスト・サイド・ストーリー愛好者の私にとって、若者の葛藤や叫び、そして争い、エンターテインメントを描いた少年たちという舞台は「夢」なのに、これ以上好き要素が出てきたら「死」だぞ。
「少年たち」ではなく「死」ょうねんたちになってしまう。

結論から先に言うと、「死」ょうねんたちだった。←違うよ!

これを知る前にはもう戻れない。そう、戦争を知らぬ前の日常を願うことができなくなってしまった彼らのように、私も死ょうねんたちを知らぬ前のトンチキジャニーズ舞台を願うことができなくなってしまったのである。

なぜこんなに最高だったのかを岩本照さんに奥歯ガタガタ言わせながら怯えつつ、考えていきます。

私はこの作品のメッセージは、つくづく「戦争の恐ろしさ」だったと思う。
たった2年の戦争でも町は焼け、家族は死に、配給は届かず生きていくだけでも精一杯な世界へと変わってしまった。
本当の意味で「戦争は終わっていない」世界で、罪を犯さなければいけなかった少年たちは、もしかしたら未来の私たちなのかもしれない。正義と悪、看守と囚人、彼らを隔てたものは何だったのか、では彼らはどうすればよかったのか、退屈な日常と平和の紙一重にある破壊と絶望。一貫してそんなメッセージが込められた作品だったな。改めて文字にするとすさまじい舞台じゃないかよ。思想強。最後まで正解を提示してくれないところまで無慈悲で責任感あったと思う。

🌻設定改変による激ヤバストーリー

例年通り、日記を手にした人(今年は岩﨑大昇さん)が死神に愛され、最後は命を落とします。(観るたびに今年は死なないはず…と祈ります)(私はこれをレミゼガブローシュ現象と呼んでいます)
今回大きく違う点は、現代の日本で戦争が起こったことです。いつもは物語が始まった時すでに彼らは少年刑務所に収監されており、話が進む過程で彼らの過去が明かされる、というパターンが多かったのですが、今年は彼らが警察に捕まるシーンもしっかり描かれており、より彼らの境遇を理解しやすくなっています。
まず度肝を抜かれたのが冒頭の戦争シーン。
スマホをいじったりバイトをサボろうとしたりと、私たちが今生きているような日常から一変して、サイレンと「日本は戦争状態に入りました」というアナウンス。ここが本当にめっちゃくちゃ怖い。
きっと戦争はこんなふうに始まるんだろうな、というリアルさと緊迫感、絶望感、本当に怖かった。(大事なことなので繰り返し言っておきます)何が怖いってさっきまで遊んでいた男の子たちが「バババババババ!!!!!」(再現度の終わってるSE文字起こし)って爆撃に遭うんですよ。開始ものの2分くらいでステージにいたほとんどが死にます←怖っ

🌻キャラクターたちの抱える背景

主人公の大昇、赤房の浮所と龍我、青房の那須と藤井と金指の6人は全員戦争に巻き込まれ罪を犯し、少年刑務所に収監されました。
これまでの少年たちは「家庭環境に恵まれず愛情を知らない若者は間違いを犯してしまう」という少年犯罪がテーマになっていました。しかし今回の「少年たち 闇を突き抜けて」の登場人物たちは全員そういった家庭環境に関する描写はありません。全員が「戦争によって罪を犯さなければ生き延びることが出来なかった」少年たちなのです。
実際、看守(多分千井野空翔さん)が「俺もパンを盗んだことがある…俺ももしかしたらアイツらと同じだったかもしれない…」と葛藤をする場面もあり、かなり心情描写が丁寧。

大昇という少年の純粋さ

主人公の大昇は唯一戦争が起こる前の描写に登場するメインキャラクター。戦争のショックで記憶をなくしてしまい、精神が病んでしまい子供返りをしてしまう、という役柄。
嘘だろ…?
誰が考えたんだこんな考えただけで胃が痛くなる、不幸を丸呑みしたみたいなキャラクター………いったい誰が生み出し……………岩本さん……あんただったな…………。
大昇はとにかく「純粋」で「仲間思い」。
子供のような心で、赤房と青房の確執を解きほぐす。
「みんなには喧嘩してほしくないんだ!」「外のことを何も覚えてない僕にとっては、ここが家だから。」
彼のストレートで嘘のない言葉はもはや美しさまで感じる。(そもそもお顔が本当に好きでした)
彼の開けてはならない記憶の箱には、残酷な過去が隠されていた。
青房の人達と話していく中で、一瞬大昇の記憶が戻りそうなシーンがあるんですけど、

爆音サイレン+緊迫感のある音楽。
「行かせてください!家に家族が残ってるんだ!」「あっちは危ない!行ってはダメだ!」「父さん…母さん…姉さん…うわあああああああ!!!!!!!」

という生々しい描写。死んだ男の子達が大昇の周りをグルグル回るんですけど、例えるなら「ハウルの動く城」でサルマンの家の椅子に座り魔力を奪われてしまった時の荒地の魔女が見た景色みたいな。←細っ
とにかく、高熱の時に見る夢???ってぐらい容赦なくキツい現実。
大昇は看守の暴力に目を逸らしたり、耳を塞いで怖がったりしていたんですけど、そういったところも戦争の経験からくるものなのかなと。
見れば見るほど、「大昇……!?幸せに…………幸せになって………………」になる。

でもならない。

なぜなら大昇は死神に愛された日記を手にした少年、死ぬ運命にあると1969年から決められているから。しかしそれだけではないのです。
大昇本人がそれを望んでいたのではないか。
私はそう考えました。夢を持ち外に出ることを望むようになった5人を見て、外の記憶がなく刑務所の中が世界の全ての大昇はズレを感じます。
外の世界には何も無い。刑務所が僕の居場所。一生ここでみんなと暮らしたい。
しかし看守長の支配下では外の世界を見ることが出来ずこのまま殺されてしまうと分かり、絶望するみんなを見て大昇は「脱獄しよう!!!!」と叫ぶんですよ。本当はみんなとずっと一緒にいたいけどみんなの為にここを捨てることを決意するという仲間想いな大昇。しかし結果的に外の世界での夢を持たなかった大昇は、夢を持った彼らを逃がすために自ら死ぬと分かっていて囮になります。大昇は死ぬことでいつまでもあのブランコに留まったまま。ある意味彼の願いは叶ったということです。←鬼畜?

夢を持てなかった少年たち

ド畜生演出岩本さんの毒牙にかかった(※本当に大好きです)人物は大昇だけではありません。
浮所と那須もその犠牲者。
今回この2人は岩ジェ的な立ち位置です。私は岩ジェが世界一好きなんですけど(※世界一200女)、どうやらこのうきなす(浮所飛貴さんと那須雄登さん)コンビも美 少年のなかでエモい2人らしい。ふーん????照ってコンビ好きだもんな????
2人はダンスをして夢を追いかける親友同士だったが、戦争が始まり町の分断に呼応するかのように2人の心もバラバラになった。
那須は「夢を持てるのは平和な世界のみ。こんな世界で夢を持つなんてくだらねえ!」派で浮所は「夢を持つのはくだらなくねえ!お前は夢やぶれるのを怖がってるだけだ!」派です。
浮所は未来に希望を持っている一方で、那須は「戦争が勝ったか負けたかなんてどうでもいい。」「戦争が終わって平和になってるなら俺らはこの刑務所にいねえよ!」と怒りをぶつけます。
南地区と北地区は配給を奪い合うバチバチな関係だったので、生きるために争うことになり、その確執はより深いものになっていた。
那須なんて看守長から電気椅子で拷問かけられますからね。あれ他の年でもやってたのかな。初日のレポで「電気椅子:那須」というのを見て何この物騒なレポ!?になったからね。
大昇にとって兄貴分のような存在の金指も大昇に負けじと不幸をバクバクしたキャラクターになっております。
元少年兵として戦争で民間人を銃で撃ち殺した彼は、その記憶が忘れられず罪悪感に悩まされる。←鬼畜?
しかも意地悪な看守長はわざとそんな金指に拳銃を渡し、那須を殺すように命令します。←鬼畜?
これにより金指はまたトラウマで苦しみ、自ら命を絶とうとした(はず。私の記憶が正しければ。)。←鬼畜?
信じられないよね。金指くんまだ19歳ですよ。これをやらせる照もヤバいし、完全にこの役を降ろしてた金指くんもヤバい。
病気な弟を持つ藤井は、彼の手術に必要な血液が足りないことを知ります。(RH-という珍しい血液型で、藤井なら輸血ができる)
弟のために一日でも早く出所をしたい藤井に向かって、ド鬼畜看守長は「お前らの刑期なんてどうとだって伸ばせるんだよ!一生ここから外には出さない!」と堂々の宣言。ひ、ひど!?
藤井はお腹を空かせた弟のために食べ物を盗んで捕まったのに、これで弟が死んじゃったら一体何のために藤井は………………………。
※意地悪という一言では言葉が足りないくらいド畜生で狂った看守長も、戦争に出兵後帰国したら妻子が少年に殺されていた、という役柄なのでこちらはこちらで居心地が悪い。
このスペシャルフルコース「不幸」の中で唯一のオアシスがそう、龍我です。
龍我はパンを愛しパンに愛された男(サンシャイン龍我)。龍我はパンがとにかく大好きで、夢はパン屋になること。
少し笑えるんだけど、これがこの作品の良心となっていて、個人的にすごく重要なキャラクターなんじゃないかなと思っています。
みんなが未来に悲観的になっていても、元気に夢を語り、打ちひしがれる金指に「俺がパン屋になったら毎日パンを届けてやるよ!だから死ぬな!」と声をかける。もうメンターじゃん。
これは他の方のレポを読んでいて共感したところなので追記させていただくのですが、食べ物への執着って生きていく上で一番必要なものなんですよ。食べることの幸せを知ってる人間は生きていける、そんなメッセージを込めて敢えて龍我にこのキャラクターをあてたのかな~と思いました。

🌻素晴らしい演出

私は技術的なことは分からないので、パッションで語ります(パッションで語ります)。
まず岩本さんは、本当に少年たちやミュージカル作品が好きなんだなという熱量。そして平和な世界を願う気持ち。それを私は作品を通してしかと受け取りました。
南地区と?北地区の?ストリートギャングが?貧しさから争いをしている?いやいや……
シャーク団とジェット団やないかい!
え?お腹を空かせた弟?のために?パンを?盗んで刑務所へ?いやいや……
ジャン・バルジャンやないかい!
そう、私がこの少年たちを世界一好きな舞台だと叫んでいる理由は(叫んでたんだ)
レ・ミゼラブルの悲惨さ
×ウエスト・サイド・ストーリーのエネルギー

によって生まれたバドエンミュージカルキメラだからである。
多分大昇があそこで死なずにみんなと「うえーい!外だ!記憶も取り戻して辛いけど、俺頑張る!」なんて言い出してしまったらこの作品は名作にはならなかった。名作ミュージカルは誰かしらが死に、残された人々は泣き、それでも陽は昇るのである。(好みの偏りがすごい…)大昇が死神の元へ行くことで死ょうねんたちは完全体となるのです。
まず最初からおかしかった。戦後配給を狙って火花を散らす南地区と北地区の言い争うシーンで流れる不穏な音楽はほぼPrologとJet songとMamboのRemixだったぞ。音源をSpotifyに公開しなさい。怒りをぶつけてジャズダンスをエネルギッシュに踊る彼らはまぎれもなくアメリカ人とプエルトリコ人で見たやつ。あれはオマージュと言っていいレベルのリンク具合だった。本当に最高だった。(実際岩本さんはこの前東京と大阪で上演したブロードウェイキャストのウエスト・サイド・ストーリーを観劇したらしい)(私も)(お前も?)
理不尽な理由で彼らに暴力を振るう看守長はジャベールでしたよね。つまりこれは、
ジェット団とシャーク団が刑務所でジャベールにめちゃくちゃしごかれて、アンジョルラスのように反旗を翻し、最後はガブローシュが死ぬ舞台(設定:戦後貧しい日本)
ってコト!?

(ミュージカルに詳しくない読者のみんな~!振り落とされずついてきてる~!?)

歴代少年たちと比べて、私はとにかく脚本とストーリーが素晴らしく、エンターテインメント作品としてしか楽しんでこなかった少年たちの持つストーリー性を今回感じました。
設定の改変があり反戦のメッセージが強くなったこの作品は、これまで持つ愛を知らないことの哀しさとは全く違った受け取り方をすると思います。

しかしちゃんと少年たち。これが超すごい。

これまでずっと少年たちに出演してきた岩本さんが見せたい伝統がより伝わってくる。あれだけトンチキな少年たちが好きだったのに、トンチキがなくなった2023年度版に全く物足りなさや味気なさを感じませんでした。
途中大縄大会で負けたチームが腕立て伏せ、とかいうアク強めコーナーがこれまでの少年たちのエンタメ要素を託されたんだと思う。荷が重いね!でも大丈夫、大縄大会パートすごくよかったから。何も考えずに笑えるところあそこしかないもん。(とんだ鬱舞台)
ちゃんと少年たちなのに、今までの少年たちじゃない!というこのバランスと設定の落とし込みが、もう、岩本さんマジで少年たちのオタクじゃん…オタクが自己解釈バージョンを本気で作ったやつじゃん…と思った。
ジャズとミュージカル大好き岩本照さんは「闇を突き抜けて」が一番好きらしい。私もその曲大好き。マジいい曲だよね~(友達?)
照は「闇を突き抜けて」が好きすぎて今回の副題にしているし二番までつくってる。ず、ズル⁉
私もTGIFを長くしたい。TGIFだけといわずHope BoyもAllergyも勝手に歌詞足して尺を5分にしたい。←何の話?
あとこれはオタクの戯言ですが、私は照とすごく好みが合うので(だからこの人が担当なんだと思う)照も超バドエン厨だと思う。
私は観劇中、

え…………こんなッ……………こんな酷いことッ………誰が考えたんだよッ……………畜生…………許せねえ…………いやひかるじゃねーか!!!!!

を30回はしました。(同じくらい照って少年たち大好きなんだな~もしました。)
新橋演舞場は照の家なので、レーザーやセットに関しては言うこと本当にない。全てが完璧すぎて、逆に何がよかったのか分からない。全部良かった。これはもう照のセンスだけじゃなくて、本人が積んできた経験だと思う。どう使うか、どう見せるか、どう聞こえるか、全部“知ってる”。
幕間には、スクリーンが鉄格子を写しまるで私たちまで収監されているような気分にさせてくれました。(ありがと~)途中蝶が現れたり、懐中電灯が光ったり、大きな音がしたり、休憩中もうちらのことビビらせてきました。いやディズニーランドじゃん。並んでる間もキャラクターの話し声聴こえてくる美女と野獣のスタンバイエリアじゃん。
なに?死ょうねんたちってレミゼでウエスト・サイド・ストーリーでディズニーでハウルの動く城なの?ふーん、そうやって全部見せて私がおかしくなるのを楽しんでるんでしょ?死んじゃえばいいんだ?少年たちが良すぎて死ぬ…って言ってる私を嘲笑ってるんだ?いいですこのまま死ょうねんたちに触発されて戦地に赴き未来ある子供たちのために戦って死にます。(少年たち観劇ヒス構文)

🌻衝撃のラスト(考察あり)

映画のプロモーションでまぁまぁよく見る「衝撃のラストに目が離せない!」
これを安直に使う人間にはまず死ょうねんたちを観せなければならない。本当の衝撃のラストとはなんなのか教える必要がある。
これは大どんでん返しではない。だが確かに私は最後衝撃が走ったし、え怖…と思った。

冒頭の戦争のシーンが割とトラウマレベルで脳裏に残っているんですけど、トラウマレベルでいうとそれを優に超えます。
大昇の死後、刑期を全うした彼らは久しぶりに刑務所へ帰ってくる。しかしそこは既に更地で、大昇のお気に入りだったタイヤのブランコだけが残されていた。
このシーンは毎年お決まりで、俺たちお前(今年は大昇くん)のおかげで仲間ができて、外の世界で夢を追って、前に踏み出しているぜ!本当にありがとうな!忘れねーよ!チャンチャン🎶
が定番でなんとなく人死んでるけどハッピーエンド風でまとめた感じなんですけど、ド畜生バドエン厨演出岩本さんはそうしてくれませんでした。

みんなが楽しそうに話したら突然照明が落ち、5人は横一列になって、険しい顔をして、こちらに向かっていっせいに喋りだします。(怖)
私は聖徳太子ではないので何を言ってるかよく分からなかったんですけど、怒りや不満をぶつけていることは間違いありません。
そしたら龍我が「戦争がなくなった日は一度もない。戦争がないこの幸せを当たり前だと思っているのはこの国の人間だけだ!」と私たちに訴えます。
そして最後一人残った大昇は水をあげていた向日葵に向かい、突然警棒を取り出し、向日葵を切り倒す。その切り口とタイトルロゴの赤い部分がスクリーンでリンクするような仕掛けになっており、切り倒した瞬間闇を突き抜けてのイントロが流れます。

これで終わりです。(嘘でしょ⁉️)
実は最後の大昇のシーンは、一番最初も繋がります。私はトイレ行ってたので観てないんですけど(悲しい)、開演前に大昇がブランコの後ろに咲く向日葵に水をあげていたらしいです。
つまり死んだ大昇の生きていた時代を回想のように遡っていたのではないでしょうか。
物語は繰り返すようになっています。そう、人間は時間が経てば戦争の悲惨さを忘れ、そしてまた繰り返す。それを表現しているのでは?
大昇に関しては他にもこれは??と気になる描写があるので、もしかしたら裏設定があるのかも。(私は大昇は死ぬ前記憶を取り戻したのではないか説を推しています)
皆さんの考察も知りたい!

まとめ

大好きな岩本さんの思想が詰まった舞台「少年たち 闇を突き抜けて」
私はまずここまで戦争について当事者に近い形でストーリーを追った作品は初めてでした。昨今身近に戦争が起こりつつある物騒な時代になってしまい、この舞台はより深く考えるきっかけになりました。まず好きな人がこんなに平和について考えていたのかっていうのが超嬉しい。ザ☆ピ〜ス!ですね。好きな人が、(地球に)優しかった!ピース!です。
そして作品に込められたメッセージだけでなく、とにかく私好みの古典ミュージカルらしさ全開の物語。←あなた好みなのは分かりましたよ
私って改変された鬱設定に大喜びしてたけど、やっぱなにより少年たちの曲が好き。全部名曲。「俺たちは上等」も「rival」も「闇を突き抜けて」も「あいつが死んだ朝」(←なんちゅうタイトル)も「We'll Be Together」も大好き。私今年の少年たち観て泣いたんですよね。死神に愛された少年が死ぬことを知ってたのにあまりにも大昇が、、儚くて、、、
少年たちはウエストエンドで上演しましょう!!!!!!!

おまけ

SHOWTIMEも最高だった話を少しだけします。
一曲目の「Sing it」これは名曲です。なんにでも名曲って言ってるわけじゃないんです…信じて…
まず戦争について散々説き伏せられて不幸なもん見せられた後のSing itがどれほど幸せか、分かるか???
サビの歌詞「世界は愛で溢れている」だぞ?????さっきまで「人間は戦争を繰り返す!」って怒り散らしてたのに、そう。世界には争いと同じくらい愛も溢れているんです…。
二曲目の「じれったい」これも名曲です(名曲オバサン)
めっちゃくちゃいい曲だな!!!!大好きな曲キタ!!!と思ったら少年隊でした。照…本当に趣味が合うね…𝓛𝓞𝓥𝓔&𝓟𝓔𝓐𝓒𝓔…
三曲目の題名は分からないんですけど、看守長としてすさまじいヒール役を見せた内くんのソロステージ。フレッシュなキャストに交じる唯一のベテランだったのですが、本当声の厚みと存在感と凄みが、一人だけレベルが違って、マジで怖かったんですけど、歌声は私が関ジャニ時代に聴いた内くんのもので…声変わってない…。
四曲目は「Flicky」という美 少年の新曲。岩本さんが振付をしたって言われなくても分かる。超岩本照さんです。パフォーマンスのレポは苦手なんですけど、私と岩本担のフォロワーさんとの間で特に名前が挙がったのが藤井くん金指くん
藤井くんはシルエットが綺麗で、帽子を目深にかぶっていたのもあって照に見えるときがあったんですよ。金指くんはマジで特に照らしいアウトローな動きとかをしてたわけじゃないんですけど、雰囲気とか佇まいが照だった。
~ここから少し自担語りをします~
照はよくスカして「ハ?俺別に足とか動かしてませんけど?」みたいな余裕な感じで踊るんですよ。「俺ですが何か?」感と私は呼んでいます。
これって練習とかじゃなくてコンセプトをどのように消化するかっていうところだと思うんですけど、金指くんはそういう意味で照を降ろしていました。もちろん金指くんのオリジナリティあってこそなのですが、振付師の照の世界観に最も溶け込んでいたのは彼だったのではないでしょうか。
「シルエットが照」なのは藤井くんで「バイブスが照」なのは金指くん。←持論です
この二人に限らず6人全員コンセプト消化力が高いんですよ。Sing itからFlickyをやるのだからそれはそう。
照のことも、美 少年のことも、もっともっと大好きになった日でした!
ありがとう少年たち!


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