見出し画像

かぜのねの名曲アルバム①ボロディン弦楽四重奏曲第2番第3楽章

大好きなブラームスについて、3つほど記事を書きましたが、音楽全般好きなので、

こちらではブラームス以外の聴きたい気分の曲をランダムに語っていきたいと思います。 


落ち着いた夜に聴きたくなる夜想曲。

ボロディン弦楽四重奏曲第2番第3楽章
「ノットゥルノ」

オペラ「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」などで有名なボロディンですが、こちらの室内楽もとてもステキで気に入っております。

演奏時間:7分20秒

室内楽って少ない楽器で向かいあって演奏するさまは、まるで楽器同士でお喋りをしているみたいに感じます。

さて、このアレクサンドロ・ボロディンですが、なんと作曲家がメインのお仕事ではなく、

サンクトペテルブルクで生まれ、大学で学んだのは医学と化学。非嫡出子でしたが、教育を受ける環境には恵まれていたようです。

化学者でもあり医師に。医師としては女子医学校、助産師科などを作った、当時のロシアでも画期的な存在でありました。

作曲以外の仕事が忙しいボロディンでしたが、この弦楽四重奏曲第2番は構想から1年という比較的短い時間で書き上げた曲。

愛妻家として知られるボロディンが、妻エカテリーナに愛を告白してから20年になる記念の日の8月10日までに仕上げたいと願い、彼女に献呈された曲なのです。

優しく語りかけるような愛を感じます。

初演は1882年冬。ボロディンは1887年、53歳で倒れて亡くなっていますが、彼の死後に楽譜が出版されてから、次第に広く人気を得るようになりました。

存命中に有名にならなくても、美しい音楽を作ってくれてありがとう、ボロディン。

読んでいただきありがとうございます。

参考文献:「ボロディンその作品と生涯」新読書社 ゾーリナ著 佐藤靖彦訳/作曲家別名曲解説ライブラリー22「ロシア国民楽派」音楽之友社