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【シュミです】カマラは勝てるのか?🇺🇸🇺🇸🇺🇸

アメリカ大統領選は
バイデン大統領の撤退で
カマラ・ハリス副大統領が
民主党候補として一本化、
好意的に受け止められています。
これを受けて
各社が世論調査を実施しています。
果たして
カマラはトランプ前大統領に勝てるのか、
大統領選マニアのわたしと共に
ニューヨークタイムズの調査結果を
見てみましょう。

【トランプと互角、ケネディ票が鍵】
25日に発表された結果を見ますと、
▲カマラ対トランプの場合、
トランプが48%で
カマラの46%より優勢です。
ところが、
▲2人の他にロバート・ケネディJRらを加えると
カマラとトランプが42%で並びます。
これは
ケネディが6%取っているためで、
第3候補のケネディが、
トランプの票を食ってることになります。
あのボビーの息子である
無所属のケネディは、
環境保護家として知られていましたが、
最近は反ワクチン運動を展開するなど
民主党からは異端児扱いです。 
事態を重く見たトランプは、
懐柔策に乗り出しましたが、
ケネディ票が選挙結果を左右しそうです。
第3候補の存在は意外と無視できず、
2000年の選挙で
ラルフ・ネーダーがゴア票を食ったことは
知られるところです。

【カマラは行けるのか】
それではカマラは
行けるのかというと
そう簡単には行きません。
アメリカ大統領選は、
各州ごとの代議員数を
勝者総取りで積み上げていくので、
全体の総得票数で勝っても
代議員数で勝たなければ
勝利できません。
まさに2016年のヒラリー敗退が
よい事例です。 
都市部に強い民主党と郊外に強い共和党の
地盤は決まっているので、
そこで得票を増やしても 
あまり意味がありません。
代議員数の割り当てが多い
接戦となっている激戦州が重要です。

【激戦州でも接戦模様】
保守系テレビで知られる
FOXニュースが激戦州である
中西部の4つの州を対象に 
世論調査を行なっています。
▲ウィスコンシン州、 
2人の場合、トランプが50%で、
ギリギリ49%のカマラを
上回っています。
しかしケネディが加わると
46%同士で互角です。
▲ミシガン州、
2人の場合、49%で互角です。
ケネディが加わると
なぜかトランプが45%で
カマラの43%を上回ります。
▲ペンシルベニア州、
2人の場合、
49%で互角の戦いです。 
ケネディが加わると
カマラが45%で、
トランプの43%に勝ちます。 
▲ミネソタ州、
カマラが52%に対して
トランプが46%で圧勝、
ケネディが加わっても、
47%対41%で差をつけています。
 
【経済が最大課題】
いわゆる
白人労働者層が鍵を握る
これら激戦州で
カマラが支持を得ているのには
やや驚きました。
調査では
重視する課題として
圧倒的に「経済」が一番を占めていて、
「移民」、「人工中絶」
、「医療福祉」と続きます。
ニューヨークタイムズの調査では、
その、経済について、
良いが25%、まあまあが25%なのに対して
悪いが50%に上っています。
これは4年前の悪いが29%であることを 
考えると高い数字です。
バイデン政権の支持率も
支持するが41%なのに対して
不支持が56%に上ります。 
経済自体は堅調なのですが、
やはりインフレが響いているのかも
しれません。
このように
いまは政権にとって
どちらかと言えば
逆風が吹いているわけで、 
ときの副大統領もその責任の一端を
背負っていると見られるのが常です。
現職の副大統領が 
そのまま勝つのは案外と難しく、
最近ではレーガン大統領を引き継いだ
1988年の父ブッシュ位です。 
 
【強いリーダーvs聞く力】
調査では2人の特性についても
聞いています。
カマラが強いのは、
「インテリである」ことのみならず、
「あなたを気にかけている」点が
優っている項目です。
「結果を出す資質がある」でも
優っていますが、
「変化を起こす」点では
五分五分となっています。 
有能そうだけど、
あまり新鮮味はない、
でも有権者のことを
理解しようとしているといった評価です。 
政権への不満が強く、
政治の分断が深いとき、
いちばん求められる特性こそ、
このような「聞く力」です。
一方のトランプの最大の特性は
圧倒的に「強い指導者」となっています。

【ワシントン政治を超えられるか】
カマラは
副大統領としての存在感の無さが
いまのところ
逆に幸いしているのではないかと
思います。
日本以上にアメリカでは
中央政界、ワシントン政治への不信が強く、
カマラとしては同一化を避けたいところです。
さらには 
無党派層への支持を広げるため、
カリフォルニア州出身の
過激なリベラル派というイメージ貼りを
かわすことが重要です。
前回の選挙でなぜ、
打倒トランプの候補として
高齢のバイデンが担がれたのか
思い出す必要があります。
バイデンは、
気さくで冗談好きな中道穏健派の
代表格だったからです。
だからトランプに勝てました。 
さきの東京都知事選もそうですが、
既存政治家、
そして保守リベラルの枠を超えて
無党派層に訴えられるかが重要です。 
今後、トランプ陣営は
ここをついてくるでしょうし、
ハリス陣営の副大統領候補選びも注目です。 

おまけです。
その副大統領候補に
急浮上しているのが、
アリゾナ州選出の
マーク・ケリー上院議員です。
前回のシュミnoteでは
カギを握る中西部と南部の知事たちを
紹介しましたが、
マークはメキシコ国境に 
厳しい態度で知られます。
しかも海軍上がりの
元宇宙飛行士。 
保守派の受けもよく、 
南部の票おこしにはいいです。
さらに夫人は銃撃された
ギフォーズ元下院議員です。
マークには、
スコットという双子の兄弟がいて、
そっくりで見分けがつきません。
ちなみにスコットも元宇宙飛行士です。
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