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〈小説〉腐った祝祭

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お話がとても長いので、一節ずつをここにまとめてみようと思います。 よろしくお願いします。
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#占い師

小説|腐った祝祭 第ニ章 5

 そしていつものように、その日もサトルはリラの木の下でぼんやりしていた。  そこにミリア…

mitsuki
6か月前
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小説|腐った祝祭 第ニ章 6

 それから度々、ベラが大使館を訪れるようになった。  用件はパーティーの誘いだったり、芝…

mitsuki
6か月前
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小説|腐った祝祭 第ニ章 7

 サトルは正門から屋敷内に入り、エイミーに案内されてベラの部屋の近くまで来た。 「二人で…

mitsuki
6か月前
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小説|腐った祝祭 第ニ章 9

 中にいたリックがドアを開けてくれた。 「度々すまないね」 「いいえ、そんなことは。どうな…

mitsuki
6か月前
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小説|腐った祝祭 第ニ章 18

 公園は馬車通りに面して細長い形をしていて、すぐに通り抜けることができた。  ハリーラン…

mitsuki
5か月前
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小説|腐った祝祭 第ニ章 19

 船賃を払って、岸辺へ降りた。  カレンはサトルの頬にキスをして言う。 「私、一人で帰れる…

mitsuki
5か月前
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小説|腐った祝祭 第ニ章 22

 書斎の棚から鍵の束を取り出し、カレンの部屋へ行く。  鍵を開け、中へ入った。  カレンの旅行用スーツケースはベッドと鏡台の間に置いてあった。  それを持ち上げ、ベッドの上に置く。  開けようとしたが、こちらにも鍵がかかっていた。  辺りを見回し、丸いライティングデスクにペーパーナイフを見つけると、それを持ってきて金具をガツガツとやり始めた。  他人の持ち物だという躊躇は微塵もなく壊した。  ナイフをベッドに投げ、蓋を開く。  服やコートが綺麗にたたんでしまってある。  意外

小説|腐った祝祭 第ニ章 23

 ナオミの部屋の鍵を開け中に入る。  カレンはサトルの手からするりと逃れると、キッチンへ…

mitsuki
5か月前
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