Dirichlet functionの積分

リーマン積分をしているとDirichlet functionという言葉を聞いたことがあるはずだ。

積分の授業をしているときに、
「なんだ、ほとんどリーマン積分できるやん!」と思っていた矢先出てくるやつ。
リーマン積分不可能な代表例である。

さて、なぜそもそも不可能なのだろうか。
と、その前にDirichlet functionの定義とはなにかを書いておく。

Dirichlet functionとは


$${f(x) = \left\{\begin{array}{ll}1 & (x \in \mathbb{Q})\\0 & (x \in\mathbb{R}\setminus\mathbb{Q})\end{array}\right.}$$

つまり、有理数なら1を、無理数なら0を取るという関数だ。

リーマン積分可能性

これがリーマン積分不可能なのは言うまでもない気がするが一応。

リーマン積分の定義はどれを定義にしても同値であるから良ので、ここでは「下積分と上積分が一致するとき」というものを定義とする。
すると有理数の稠密性を考えることで、下積分は0、上積分は1となり一致しないことが分かる。
よってリーマン積分は不可能である。

本当に積分出来ないのだろうか?

もちろんリーマン積分は出来ないのでその意味では積分できない。
でもそうでない積分を考えたとしたらどうだろうか。
Lebesgue integrationを考えると実は積分できて、その値は0となり、なんとなく直感と一致するのではないだろうか。
証明などは省略するが、有理数の部分は無視できることがポイントである。

そしてLebesgue ではリーマンに比べて極限操作をしやすく、
また有界閉の区間上の連続有界の積分はLebesgue でもリーマンでも一致することが知られている。
(連続関数はリーマン積分可能であることに注意)

あとがき的な


今回は数式も説明も控えめで適当な感じになってしまったが、まあそれは置いておいて。
高校の頃に微分積分をしていた時に、
「微分は基本的にできる。
でも積分ができる関数は珍しい。」
と言われていたのだがこれはそれとは違う意味で積分ができない例だと思う。
Lebesgue integrationは確かに難しいのは分かるし、私も絶賛苦戦中ではあるが、極限操作でいちいち一様収束などを調べなくてもいいのは嬉しい。


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