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先進国幻想

江戸時代の庶民には、日本という国家意識はなかっただろう。
藩が国で、参勤交代で江戸へ行くことやお伊勢参りが、世界旅行感覚だったのではないか。
日本が先進国・一流国・大国などという概念はカケラもなかった。
明治以後戦後まで、日本庶民の海外渡航は、出稼ぎと移民と軍事出征が主体だった。


海外進出とともに、日本の国家意識も形成されて来たのだろう。
しかし、戦前は、東京、大阪、京都など都市以外、日本のほとんどは農村で国民は農民が大半だった。
日本の農村が外国の農村より先進的であったとは思えない。
日本の先進国意識は、戦後、それも高度経済成長後、生まれたものなのだろう。


明治以後の教育と兵役が、日本人の国家意識を作り上げ、戦後の経済成長が、先進国・大国意識を創り上げたのだろう。
新聞とテレビと海外旅行・海外出張、どこで何で優越感を持つようになったか?
今、円安効果か、海外からの入国者が非常に多い。
日本人の国家意識もやがて変わらざるを得ないだろう。


日本が先進国か一流国か大国か、それは外国人が感じて決めることだ。
日本へ来る外国人が増え、その外国人が良いな、すごいな、感動するなと思えば、評価が上がるだろう。
日本へ来る外国人が増えれば増えるほど、評価の精度は高くなる。
内づらと外づら、日本は裏表がキツい、外国人も評価し辛い。

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