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ようこそアリカツ(蟻の飼育活動)     ④ アリの飼育ケースを手に入れる

  クロオオアリの飼育は、蟻飼育専用のケースで行うと、一番手間がかかりません。多くが保湿や密閉性が考慮されており、ネット通販で買うことができます。飼育開始後数年経ち、蟻が増えてくると、ケースの中の巣の部分に数百匹の蟻が真っ黒に詰まっていることになり、なかなかの迫力です。筆者はアマゾンやアリエクスプレスで購入していますが、国内にも専門の業者さんがあります。「蟻 飼育」「アリ 飼育 ケース」などと検索すると出てきますので、クロオオアリの場合は大型アリ用を選びます。海外からの取り寄せの場合は届くまで数週間かかる場合もありますが、クロオオアリを女王一匹から育てる場合、女王アリを入手してから急ぐ必要はありません。下はスマートフォンで巣を検索した例です。

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 クロオオアリを女王一匹から飼い始めた場合、一年目は上手に飼育しても働きアリは20〜30匹程度しか増えません。この数は、実は通気性と保湿に気をつければ、飼育ケースを使わなくても小さめのジャムの瓶程度で1年間、十分飼育できる規模です。きちんと世話をすれば、数ヶ月もすれば瓶一部屋の中に、女王アリを中心とした働きアリ・卵・幼虫のコロニーが形成されます。蟻らしい生態を観察するのは翌年以降にお預けとなりますが、小さくて世話をしやすいので、初めから飼育ケースを使うよりも簡単かもしれません。筆者は現在はこの方式で、1年目は小瓶で飼育し、2年目以降に後から取り寄せたケースに移すようにしています。おそらく自然界でも、1年目のクロオオアリは地面の石と土の間などの狭い空間でひっそり暮らしていると考えられます。

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瓶の中に入っているピンク色の四角いものは、吸水性の高いスポンジです。百円均一ショップなどで買い、小さく切って、定期的に水を含ませて保湿に使用します。次第に黒く汚れてくるので、適宜交換します。

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 もちろん、最初から飼育ケースで飼育することもできます。多くの飼育ケースは巣の部分に複数の仕切りがあり、蟻が少ないうちは1部屋のみ使用し、増えてきたら仕切りを外し多くの部屋を使えるよう調節できます。クロオオアリは初めから複数の部屋を与えても空間を持て余してしまい、巣の中にゴミが溜まってしまったりします。1年目はおそらく1部屋のみで十分で、働きアリも滅多に外へは出てこないと思います。半年ほど瓶や小さなタッパーなどで飼いながらゆっくりと飼育ケースを選んで取り寄せ、後から移しても大丈夫です。

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