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ようこそアリカツ(蟻の飼育活動)     ② クロオオアリ飼育の流れ

※昆虫の写真が含まれております。苦手な方はご注意ください。

 筆者が飼育しているクロオオアリは日本全国どこでも見られて手に入りやすく、雑食性で飼育しやすく、個体が大きくて観察しやすいと言われています。餌は薄めたガムシロップやメイプルシロップ、蚊や蠅、小さな芋虫などの小昆虫、果物のかけら、刺身のかけら、ひき肉のかけらなどを数日に一度、皿にのせて与えています。気まぐれで好き嫌いもあり、1日経っても蟻が興味を示さないようであれば、腐敗の原因にもなるので撤去します。食べ残しやゴミも巣の外の決まったゴミ捨て場に蟻が自分で積み上げるので、適宜ピンセットなどで撤去します。

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 クロオオアリは蟻の飼育ケースで飼育するのがおすすめです。インターネットで購入することができます。多くが保湿と密閉性が考慮され、巣穴と巣の外に見立てた活動フィールドが形作られています。巣の様子はプラスチック越しに全て観察することができ、部屋が明るくても問題なく繁殖します。小さなお子様や猫などのペットがいなければ、テーブルや家具などの上に置くこともできますし、動かすのも簡単です。様々な種類の飼育ケースがありますので、後ほどそれぞれの特徴をご紹介する予定です。

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 クロオオアリの飼育は、基本的に女王アリ一匹から行います。後にご紹介しますが大体5月以降、交尾後の女王アリを入手し、飼育ケースに入れておくと、卵を産み、子育てをし、働きアリが羽化し、上手くいけば数年間かけて大家族へと成長します。私たちは週に2回ほど世話をしながら、その様子を窓越しに見守ります。ケースに入れた後は、飼い主は基本的に蟻に直接触れることはありません。

 クロオオアリの活動期は3〜11月頃で、寒くなると冬ごもりをします。12月くらいになったら、日の当たらないベランダや家の裏、一番寒い部屋など10度以下の場所に薄暗くして置いておきます。保湿は必要ですが、基本的に飲まず食わずでアリたちは巣の1箇所にぎっちりとかたまり、春までじっとして過ごします(筆者のうちでは冬の間何もあげなくても大丈夫でしたが、冬も餌を与えるとする飼い方を読んだことはあります)。暖かくなると、アリの塊がほぐれはじめ、活動を再開しますので、餌やりも再開します。

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