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『残心』


傷みから逃げずによく頑張ったね。
痛みから目を逸らさず偉かったね。


負けていいよ。
譲っていいよ。


辛くても「すごく大切なことだから。」
けして離さず、放さず、握りしめていた。


もういいよ。
もう大丈夫。


それを言うのは、もう一人の自分だけ。

きっとそれは誰の言葉でもダメだった。

自分を赦してあげられるときが来たよ。

「自由」になっていいから。
本当にきみはよく頑張った。


たとえ心に残ったとしてもね。
傷にも痛みにもならないとき。


そんな日が来たんだ。
「うん、ありがとう」

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