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takitsune
せめてこの花束を。~曲より~
拝啓
秋になりましたね。
ぎらぎらした陽がどこかへ行って
少し冷たげな顔をした秋の風が吹きます。
今日は 庭の木の剪定をしました。
伸び放題の枝にハサミを入れると
雫が落ちて まるでなみだのようで
こころがズキンと痛みました。
ごめんねって謝りました。もっと大きくなるためだからね。。。
それから。。
あ
カラスが山に帰る頃です。
かあかあかあと鳴いて
あれは かあさんが呼んでるのでしょうか。
ちょうちょも飛んで ひそかに季節が変わっていきます。
そろそろ 信州の山の方には 沢山のヤンマや秋あかねが飛びますね。
マダラヤンマは 瑠璃色の目をしてるんです。
きれいなきれいなトンボです。
青い空をとぶのは どんなでしょう。。
![](https://assets.st-note.com/img/1697178573341-OfhyIbg5g1.png)
すーっと風も吹きます。
横を通り過ぎて 笑いながら行くんです。
あのあたりの田んぼの稲の穂はもう 刈られてるかな。
そう
ちょっとした祭りが始まるみたいにね。
下校の子どもたちが帰ってきました。
元気な声が響きます。
お加減はいかがですか?
ざわざわとしたひとの気配
器械音のなかで あしたをひとつづつ数えて
歌ってるあなたが浮かびます。
今さらに 辛い時 音楽が支えてくれると
信じています。
どうか
あなたにこの曲が届きますように。
束の間 苦しさを紛らわすことができますように。
西日が差す頃 時間通りくるねこに話かける声がします。
こんな時間ですね。
では またあした。
茜色の光りが差し込む午後に。かしこ
もし 心に留まって下さったら、、、本を出すと言う夢に使わせていただきます。