自然と意志と僕と


静かな夜

大人しい空気

貼り付けられた星々


耳の中に虫の音が

体の周りに夜の風が

ブランコの冷たい鎖の感触が


いつもより、温度の低い、時の流れ

確かに動く体と、見えない意思


誰かが僕を動かした

誰かに僕が動かされた


ほら、ゆっくりと見える刃筋

さっと写った曲線と

僅かな空間の歪みが、後に続く


自然の一部だと、その時、思い出したんだ

体が、僕だけのものじゃ無いんだって


意思は、そこにあるけど、それは僕よりも

強く光って、そこ居る



そしてその意思も、ゆったりと

僕の体から抜けてしまった


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