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アザトサ 【詩】

あまりにもかけ離れた
世界の人

すり寄る言葉の裏に
軽く眩暈

声を殺して近寄る子猫は
爪先まで青かった

私は春雨に震えながら

猫の生ぬるい目を背にし
雨上がりの夜を駆け抜けた

輝くところまで
走りたい
ひとまず何かを振り払うように

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