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オキシトシンは協力行動と懲罰行動を高める

オキシトシンというのは女性ホルモンの一種で、女性をお母さん体質にする働きがあります。すなわち、社会性を高め、愛情深くし、世話焼きにする効果があります。またオキシトシンは女性だけでなく男性でも分泌され同様の効果を示すことがわかっています。

しかし、オキシトシンは本当にいいことだけなのでしょうか。今回取り上げる論文は、オキシトシンのネガティブな側面を取り上げたものになります。

Oxytocin promotes altruistic punishment
オキシトシンは利他的な罰を促進する

この研究ではオキシトシン、もしくはプラセボを投与して経済ゲームを行わせました。するとオキシトシンを投与されたものはアンフェアな相手を罰する傾向が高まることが示されたのです。またそれだけでなく、罰があるなしに関わらず協力行動も高まることが示されました。

その理由としては、オキシトシンは社会的文脈に対する感情的リアクションを高める働きがあり、そのためずるい相手にはより怒り、可哀想な相手にはより同情するような変化があったからではないかと論じられています。

Q: 懲罰行動に関わるホルモンは他にあるのか?テストステロンとかは?

明日読む論文:
公共財の状況における反社会的処罰の個人差: コルチゾールとテストステロンおよび支配の相互作用
Individual differences in antisocial punishment in public goods situations: The interplay of cortisol with testosterone and dominance

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