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最も劣化しやすい「バスタブ」の代表的な素材とは

浴室の経年劣化は、
「バスタブ」→「バスフロア」→「壁面」→「天井」
の順番に進んでいきます。

特に入浴時に大量の湯を張るバスタブは、浴室のなかで最も劣化しやすく、リフォームニーズも高くなっています。

しかし一口に劣化しやすいといっても、その進行は使われている素材によって異なります。
以下が、バスタブの代表的な素材です。


●FRP(ポリバス)・・・
繊維により補強されたプラスチック素材で作られたバスタブのこと。
一般的には「ポリバス」と呼ばれています。
現在では安価で量産ができるポリバスがバスタブのなかで一番普及しており、世の中にある浴槽の8割はポリ バスといわれています。
プラスチックの原料は石油系ですから、FRPは有機系の材質です。
ポリバスは熱伝導率(高温の場所から低温の場所へと熱がどれくらい伝わりやすいかを表したパーセンテージ)が高いため、お湯が冷めやすいという特徴があります。


●人造大理石・・・
ポリバスのプラスチックを厚くしてつくられたのが人造大理石のバスタブです。
ポリバスよりも保温性が高くなっています。
この人造大理石は、高級な浴室でよく使われる自然の大理石とは異なった人工的な素材で、有機系の素材に分類されます。


●岩風呂・・・
有機系の材質に対して、無機系の材質の一つが「石」です。
露天風呂などによく使われます。
岩風呂は、熱伝導率が低く、 先に挙げた二つより保温性がずっと高くなります。
そのためお湯の温度を維持することを考えれば、岩風呂がベストです。
ただし、一般家庭ではあまり使われていません。


●ホーロー・・・
ホーローとは、鋳物(金属で形成した製品のこと)や鉄板の表面にガラス質の釉薬を高温で焼き付けた素材のことです。
これによって、ホーローバスは岩風呂のように保温性が高くなっており、高級な浴室のバスタブとしてよく使われています。
ただ重量があるため、一般的な新築物件の浴室や浴室リフォーム向きではありません。


●ステンレス・・・
ホーローバスと同様、保温のしやすいバスタブです。
ステンレスはホーローよりも軽く、耐久性が高いという特徴があります。
このように、素材によって特徴があり、劣化のプロセスも異なるため、リフォームの方法も変わってきます。

次回は、一般家庭でよく使用されているポリバス、人造大理石、ホーローバスの三種類のバスタブについて、それぞれに起こりうる経年劣化を説明します。


小林誠司 紹介VTR
(TV番組「密着ドキュメンタリー分岐点」より)


理想化研 サービス紹介VTR
(TV番組「密着ドキュメンタリー分岐点」より)


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