利他の心こそリーダーシップ

昨日は身の回りの整理整頓を行い、ごちゃごちゃしていたものを、使う・使わないの仕分け作業を一日行っていました。
季節の変わり目でもあったので、一遍に行ったほうがいいだろうと思い、服や道具、部屋のレイアウトなど気になっていた部分がだいぶスッキリしましたよ。

そして、夜から「茶色のシロクマ、世界を変える」を読み始めました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4478017646

約100ページの2章まで読みましたが、思っていたよりも面白く、心に引っかかる部分が多くありました。
読書の仕方はいくつかあるのですが、今回は気になったページを折って、もう一度気になった部分でなぜ気になったのかを考えて、それをいくつか共有していきます。

まず、1章と2章がどんな内容かというと、ISAKという軽井沢にあるインターナショナルスクールを創設した小林りんさんについて語られており、なぜこのような学校を創設しようと思ったのか?原点がわかるような内容でした。最初に折ったページに学校設立の大きなビジョンが書かれています。

「リーダーを育てる学校というと、エリート養成校のようなものを連想するかもしれないけれど、そうじゃないんです。私たちが考えるリーダーは、地位やポジションではありません。社会にポジティブな変革をもたらす人です。(中略)大きくても小さくても、自分たちを取り巻く世界を、自分のためではなく、みんなのためにより良いものに変革しようとする人。そういう人を私たちは育てたいと考えています。」

この一文に出会うまでは、正直、この本と自分の距離感が遠く感じていました。でも、この一文が距離を縮めてくれたというか、ぐっとシンパシーが感じた気がします。
もちろん、これはどこの教育関係者に話しても納得すると思いますが、でもね、って反論されてしまうことでしょう。
それでも、一番難しく大事なことを真正面から向き合っている方の言葉は熱を持っているんだと思います。

小林さんは小学6年生の時、地元の塾では逸見先生という先生に出会っています。この逸見先生はその当時、明治学院大学の学生だったそうですが、素晴らしい方だと思いました。その時の小林さんの状況は、中学受験を考えて塾に通いますが、時期が遅いので中学受験は難しいのではないかと言われ、諦めかけていました。

冬休み中に逸見先生が我が家を訪ねていらして、「この子にはやっぱり中学受験をさせたいのですが」と頼んでくれたんです。共働きの両親が『今さらそんなことを言われても、今からでは二人とも平日に休みが取れません』と答えると、逸見先生が自分が出願手続きにも、受験や発表にも付き添うから、と請け合ってくれたんです。

この逸見先生、かっこよすぎです。(男性か女性かの記述はありません。)
この塾がどんな塾かはわかりませんが、おそらくアルバイトである逸見先生が、生徒の家を訪問するってあり得なくないですか?
時間軸から考えると、小林さんを教えることになって2,3か月経ったくらいなんですが、その短時間でそこまでの行動力を発揮するには相当の先見性、責任感、勇気が必要だったと思います。
逸見先生はまさに小林さん設立する学校のビジョンに合った
”リーダーシップ”を持っていた方だったんですね。

その他にもたくさんページを折った箇所があります。
2章では、高校を中退し、カナダのインターナショナルスクールに通うことになり、そこでの経験がとても考えさせられる内容で書かれていました。
ここまで読んできて、今一番思っていることは、「その時はそこでの経験が、どんな形でどのタイミングで自分に返ってくるのかわからないけど、振り返ってみたら、必ずその点は結ばれるものだ。」ということです。
またその点は短期間で結ばれる点ではなく、長い期間を経てやっと繋がったことが実感できる点こそ、教育によって打つべき点だ、と思いました。

やはり、この本で出てくる多くの方は自分の身の回りにはいません。だからこそ、こうして本で出会えることが私にとって大きな出会いになると思っています。ここに本の素晴らしさがあるのです。

私なりの読み方・感じ方なので、自分の目で実際の文章を読み、自分の考えをぶつけてみることをオススメします。

次も!が発見できるようにしたいです。

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