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人生初めての泌尿器科を受診|内緒にしておきたかった感想

※写真制作:photoBさん|https://www.photo-ac.com


 50代に入ってから確かに病院へ行く機会が急に増えたように思います。
 それでもこれまでは内科だけです。
 酒は飲まないのですが、尿酸値が高めに出ることがあり、忘れた頃に「痛風」となって顔を出します。
 ほぼこの程度で、どちらかというと健康体のはずだったのですが、6月末に「適応障害」で心療内科という新しい科目が追加となり、そして先日、「前立腺肥大」の疑いありということで泌尿器科を受診することになりました。

 適応障害で休職することになる1ヶ月前頃から夜間日中を含めて「頻尿」の傾向がありました。
 酷い時は1時間の我慢が限界という場面もあり、流石に何かがおかしいなと感じてはいましたが、職場のこともありなかなか通院には踏み切れずにいたのです。

 誰でも好きな人はいないと思いますが、とにかく病院嫌い(注射嫌い:幼少時のトラウマだと認識)で、自力で動けなくなるまでは行きたくないタイプです。
 適応障害で長期休職となったこともあり、急襲された痛風の治療のついでに頻尿傾向を相談したところ、血液検査と尿検査の結果から腎臓に異変もしくは前立腺肥大の可能性があるということで、泌尿器科を受診することになったのです。

 「泌尿器科なんて性病にでもならない限りお世話になることはない。」
 従って一生無関係な病院だと決めていたのですが、我ながらショッキングな前立腺肥大の疑いで、あり得なかった泌尿器科へ出向くとは相当プライドを傷付ける行為だったのです。


 そして更にショッキングな出来事が!

 予め他の病院(内科)で血液検査を終えて結果を提出していましたので、看護師さんに呼ばれて対応したのは検尿だけでした。
 注射大嫌いなので、「よしよし今日は楽勝、先生の問診で処方箋をいただいて終了!」
 と勝手ながらに思い込んでいたのですが・・・

 先生と向き合って問診終了直後、看護師さんから「エコー撮りますので奥のベッドにうつ伏せになってください。」
 と言われて、ズボンのベルトを緩めてその通りにスタンバイ。

 シャツをめくり、少しパンツを押しさげて腰のあたりに潤滑剤をぬりぬり、先生によるエコー撮影が始まりました。
 遠い昔、妊娠中の嫁さんに付き添って産婦人科で見た光景ですので、「そうだよね。外から分かるんだよね。」
 「嫌いな注射と比べれば、むしろ大歓迎!」
 と安心安全なテクノロジーを頭の中で褒め称える余裕した。

 少し不安を感じたのは、執拗に何枚もの撮影シャッターの音が耳に入ることでした。

 「はい。今度は仰向けになって。」と先生に言われ、その通りに。

 前半は、少しパンツを押し下げ過ぎかなと気になりつつも、下腹部のエコー撮影が始まりました。

 やはり多い?と感じるほどの撮影シャッターの音に気を取られていると、

 先生から「はい。両手で両膝を抱えて持ち上げて。」と言われ、その通りに。

 何も想像を膨らませる余地もないほどの急展開です。

 ここからの後半は想定外でした。心の準備ゼロ。

 その直後、おもむろにパンツをぐるりとずらされ、

 男性のシンボルを無造作につまみ上げて「痛みはないですか?」

 「あっ、はい。」

 続いて、ボールを悩ましい強度で揉まれて「痛いところはないですか?」

 「あっ、はい。」

 そして、無防備想定外の一撃。

 先生から「はい。力を抜いて。」の直後に、指をお尻に入れられ「痛いところはないですか?」
 病院を出てから頭の肩隅にあった言葉を思い出しましたが、「触診」という行為です。
 直接指先で触れて前立腺の状態を確認するというものです。

 「あっ、はい。」

 先生から「はい。服を戻して診察室へどうぞ。」

 と汚れ物をまとめて個室を出て行きました。


 先生も嫌だろうけど、私も嫌です。

 昨日はお風呂に入っていなかったし、幸運にも病院に来る前に大便は済ましていたけど念入りにウォッシュレットしていなかったし、おそらくはお尻の汚れたワセリンを拭き取ってくれたみたいだけどぬめる感じと異物感が気持ち悪い。


 お尻が気持ち悪くて診察室の丸椅子に深座りできず、集中できていませんでしたが、先生からエコーの写真を見せられて、直ぐに手術や手立てができるものではないが腎臓に砂粒大の石があること、前立腺も少し肥大の傾向があることの説明を受けました。
 前立腺肥大によって例え僅かでも膀胱を圧迫することになるので、頻尿の主な原因として考えられるということでした。
 治療方針は、当面の間、服薬によって肥大を抑えて様子を見ることとなりました。


 高熱時の座薬目的で自身のお尻に指で触れたことはありますが、それ以外の目的でかつ他人の指が触れたことはありませんので、何とも上手く表現できません。

 医療行為とはいえ、やはり先生にとっても気持ちの良いものではないだろうし、こちらも心の準備も診察の準備もできてはいなかったので、感謝の気持ちの中に申し訳なさと恥ずかしさと、事前の説明がないことへの少しの腹立たしさが複雑に混ざりあいました。

 前提は全く異なりますが、ひょっとしてレイプってこの延長線上なのかなと発想してみると、少し理解できた部分があるように思います。

 人生初の泌尿器科の感想は、やはり生涯お世話になるべきではなかった場所だということになります。

 苦い経験となりました。


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