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退職金って何?企業と従業員にとっての意味とは

皆様こんにちは、よこちょうです。

 人事労務の「はて?」を求めて書き始めますと前回書きましたが、第一回は、企業DCについて記載する前に、そもそもの「退職金」についてまずは考えてみたいと思います。
 企業にお勤めの皆様に、いきなり引退後のお話というのもなんだか皮肉な感じですが、どうぞご容赦下さい。

 企業にお勤めの方は、毎月会社から給与が振り込まれ、それを経済的な拠り所に生活のサイクルが回っています。
 では、定年などで退職したら、、その後はどうなりますか?

 ・公的年金が振り込まれますよね?
 ・退職後も働いて収入を得ることもできますよね?

 それと当然ながら、
 ・勤務先から「退職金」が出ますよね?
 と皆さんお考えの事と存じます。

 今回はこの「退職金」について少し考察し、お役に立てるようなご説明ができればと思っています。


そもそも退職金とは?

少し婉曲的な言い方になってしまいますが、そもそも退職金とは企業から従業員の方々への「感謝の気持ち」と考えます。
 企業にお勤めの従業員の方々に対し、感謝を込めて「いま」の労働対価だけでなく、老後の資産形成に寄与する目的があるのではと思います。
 それにより、従業員の方の会社への意識、仕事への意欲も高まるかと存じます。
 したがい、期間や職責などの貢献度合いが支給される金額を定める目安となります。

退職金制度の概略

 各企業の「就業規則」内に退職金の規定は定められています。
 ・各企業が独自に退職金を運用する(確定給付企業年金(DB)もこれに分類されます)
 ・各企業が掛金を拠出し、制度を利用する(中退共などの共済制度や企業型確定拠出年金(DC)はこれに分類されます)

 この退職金の受け取り方ですが、以下のパターンがあります。
 ・「一時金」:まとめて一回で受け取る
 ・「年金」:何年か期間を決めて毎月や隔月などで少しづつ受け取る

「退職金」というもののイメージ

 現在、現役バリバリで働いている方にとっては、だいたいの方が以下のような感じかと思います。

 ・そもそももらえる退職金自体を意識することがない
 ・そもそも退職金がいくらもらえるかわからない
 ・今の会社に定年までいない

 よって企業の「感謝の気持ち」は、実はなかなか伝わりにくい気もする制度なのではと思います。

これからの退職金のあり方

現在は、キャリアアップやチャレンジなどで転職される方が増え、今後については、新入社員から定年まで1社のみで働きづづける方は益々減ってくるものと思います。
 よって、企業側も賃金のみならず退職に関する手当に対しても、年功的な体系から現状に即した形への移行を考慮しなくてはならない状況なのではと思います。
 退職金を老後の資金として意識させる一助として、企業型確定拠出年金(DC)への移行が進んでいるのはその表れなのではと考えます。

 ・企業が一定の掛金を拠出し、その運用は各個人が自身の責任で行う。
 ・転職した場合も資産を引き継げる(転職先で企業型確定拠出年金が導入されていない場合は個人型での継続が可能)
 ・60歳まで引き出せない

 この制度を導入する事により、従業員の方に少しでも退職後の資金という意識を持ってもらうことが可能になるかと存じます。
 現在は中小規模の企業においても導入されるケースが増えてきています。
 企業側にもメリットのある制度ですので、導入されていない企業様/退職金制度に関するご相談などありましたら、是非弊社までご連絡頂ければと存じます。(お問い合わせは以下フォームからお願いします!)

 次回は確定拠出年金について、もう少し具体的に触れて参りたいと思います。またお読みいただけますと幸いに存じます。