ボクシングの読み方

プロボクシングの観戦の仕方や楽しみ方について

まー色んな識者とか愛好家がそれぞれ好きなよーに言えばいいけど。

観戦を通して本当に強くなりたい方とか、本当に何かを学びたい方、真剣に試合予測したい方、それから海外のカジノで当てたい方向けに。


一番簡単なボクシングにおける実力の測り方

※全員、基礎力・総合力は一定以上あるものとする。どちらかの選手に大きく欠けているものがある場合は前提が崩れるのでこの考え方は通用しない。

1)「リングが半分の広さ+ラウンドが無限にある+どちらかが倒れるまでやる」 と仮定した場合に、どちらが勝つかをイメージする。 ※つまり、身体の強さこそが、他の全てを抑えて圧倒的に重要。他の要素はこれらを覆すためorルールに適応するための二次的な要素である。

2) 上記で明確な実力差がある場合には、劣勢の方が何らかの「工夫」をする必要が生じる。(※戦法とか作戦は基本的に、優勢側にとってはオプション、劣勢側にとっては必須のものである。優勢側が作戦を用いるかは分からないが、劣勢側は作戦を用いないと勝負にならないので)。ボクシングにおいては、「アウトボクシング」とか「スタミナ勝負」とか「ジャブの差し合い」「カウンター狙い」などになる。

3)上記で劣勢側に明確に効果を発揮するであろう「作戦」がある場合には、劣勢ボクサーの似たような過去の試合を見て予測する。無い場合、足りない場合には基本的に(1)で優勢なほうが勝つ。


基本はこの3つ。簡単でしょ?

ジャブとか、ディフェンスとかって、点数とか、上の基準と比べると、大して関係ねーからw テクニック披露大会じゃねーんだよ。


それを踏まえた上で、(1)での劣勢側も、もちろんそれを分かっていて、勝負にするために必死に対策を立ててくる。

そうして両者が試合展開を自分たちに少しでも有利になるように準備をするわけだが、超一流レベルでその準備が両者ほぼ完ぺきになると、KOが起こりにくくなり、12ラウンド判定を想定しなければならなくなる。

そこで次に重要なのは「スタミナ」になってくる。

スタミナが切れたほうが、先に思ったように動けなくなり、徐々に行動の選択肢が狭まり、手詰まりとなり、負けることが多い。

この際のスタミナというのは、何kg走れるだの肺活量だのといった、狭義のゴミ定義とは違い、12ラウンドどれくらいクオリティを落とさずに作戦を遂行できるか?のこと。それは痛みへの強さ、気持ちの強さ、思考や判断力の堅牢性、といったものも含む。

そのためには肺活量wなどはもちろん必要だけど、「力みのなさ」「ペースを乱されない」「取り乱さない」「焦らない」ということが最も大事であり、それが起こるのはほとんどの場合、相手の予想外の動きによって起こる。

つまり、一流同士で拮抗した試合というのは、お互いの技がそのままだと通らないので、まず相手を崩す=スタミナのどこかを崩壊させる。という展開に必然的になるわけだ。

どうすれば「相手が焦るか?ずれるか?思考がショートするか?痛みで集中できなくなるか?身体が重くなるか?気持ちが折れるか?」といったことを狙っていく。

そうするためには、「相手の予想外の動きをする」「相手が苦手なことをする」「相手のコストが増えることをする」「相手の狙いをずらす」「相手の注意力を削ぐ」 といったことが必要だ。

一旦まとめると、一流同士の試合で序盤に行われているのは、

「相手の予想外の動きをする」「相手が苦手なことをする」「相手のコストが増えることをする」「相手の狙いをずらす」「相手の注意力を削ぐ」 「ペースを乱す」「不安にさせる」「息を切らす」闘いであり、相手のそれから自分を守る戦いでもある。

試合の途中で予測するには、どちらか、何をどれくらい削られているのか?を見ればいい。そしてそれが後半どう影響してくるか?をみればいいのだ。

多くの場合、強い人間というのは、何か不利な状況になった場合、それを打開する術を経験的に持っているものである。

ボクシングで言えば、世界王者レベルだと、どんなに長くても20秒ほどで、対応・修正するものだ。

それが20秒を過ぎても、修正できない場合、取れる行動は限られており、多くの場合は、一か八かのかく乱攻撃によって打開するしかなくなる

一か八かの攻撃にも種類はいくつかあるが、成功率はおおむね20%~40%くらいである。

それが試合の流れを変えるかどうかは、その後の1分ほどの推移をみれば大方予測できるものだ。



おーまーけー


成績だけみて信仰するロマチェンコ信者が多かったが、俺は別に2Rまでみて、負けんじゃね?って普通に思ったよ。だって打開できてねーどころか糸口さえ掴めてなかったもん。

ジャブをかわしたり覗いたり捌いたり距離を取ったり。確かにそれは世界一うまいんじゃね?早いし正確だし。

 で??それを使って何かして勝たないと意味なくね?相手のジャブをかわせば点数入るゲームじゃねえよ?

「ジャブをかわしたり覗いたり捌いたり距離を取ったり」これが上手ければうまいほど、彼がそれをやればやるほど、逆に俺には「あっ、、この人。そこまでは完璧だけど、その後打開できる方法ないんだ?思いつかないんだ」って感じたね。

だって、そんだけ見えてて捌けるのに反撃もできなければ相手のペースも乱せてないし、なんの糸口もつかめて無かった。

つまりディフェンスをオフェンスに繋げられてないんよ。あそこまでディフェンスが完璧だと、逆に言うとディフェンスをオフェンスに繋げる能力がめっちゃ低いってこと。ディフェンスのためのディフェンス。

パッキャオあたりに聞いてみ? 多分「チャンス?無限にあっただろう。俺なら100発は当ててたさ。ディフェンスマニアの彼はそれをすべて無駄にした」っていうだろうね。


また、上と関係ないけど、これらの理由から、俺はゴロフキンとか村田諒太選手を世間の評価より、2段階以上強いと思っている。

ボクシングで最も重要な「リングが半分の広さ+ラウンドが無限にある+どちらかが倒れるまでやる」と仮定した場合に、この2人が最後まで立っているだろうから。



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