安定的なものばかりが台頭する構造と、人間の不安定さ(創造性)を活かす社会への変化

まず企業、事業、金の目線から。

安定してファンがついて儲け「続けられる」算段がないと企業は金を出さない。単発の成功は継続的なものを扱うより色々コストとリスクがかかるので、大きな企業ほど見向きもしない。

ある程度の規模と安定と継続の3つが、お金が集まる要点。

これにより、世の中の金の流れの中心は「安定」的なものばかりになる。

金の流れが様々なものの方向性を決めるので、末端にもその効果が及ぶ。

すなわち、お金を通じてほぼすべての職業に「安定」する方向の動機が付与される。

次にファン、支援者、顧客、一般人目線。

何かをし続けないと評価が集まらないのは、

①「社会的評価を得たものじゃないと、安心して応援できない構造があるから」【社会的評価を確認してからじゃないと応援できない人たち】

②認知コスト(新しいものを知ったりチェックすんのが基本めんどいので、生活の大半を既に知ってるもので済ませる。)

恋愛、夫婦関係の場合

いわずもがなの安定と継続を中心とする相互期待

各々が求める、彼氏と彼女、夫と妻、親の役割を果たし続けることが評価になっている。


一見、そうやってうまく回っている社会も、根源的な人間の不安定さを抑圧したり整理したり見ないフリをすることで成立しており、それらが様々な社会問題として表れている。

精神病、精神疾患の問題、大企業の先行き問題、家庭問題、等

新しい良いものが世に認められるスピードが圧倒的に早くなってきたとはいえ、やはり「安定」という評価はいまだ揺らいでいない。「新しい良いもの」も一旦世に出たらすぐに「安定」を求められ、腐っていっている。

これまでのように「安定」を最優先の基準に置く社会システム(とそれを支持する構成員の精神性)では、行き詰まることは間違いない。

先にいった社会問題もそうだが、何より、半強制的に何かしらの安定を強要する社会の在り方が、人間の自由な創造性を奪っているからだ。

先ほどいった構造は何千年と続いてきた強固なもののようだが、どれも変えることができるものである。

これからの時代は、不必要な安定の幻想を手放し、必要な安定を残し、人間の不安定さ、個性、といったものをこれまで以上に重視して上手く付き合っていく必要があろう。

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