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情シスがベンダーと渡り合うための心構えとテクニック8選!

情報システム部の担当者が行うことは非常に多くありますが、その中でも会社としての投資額が大きく非常に重要な位置付けをされることが多いのが、システム導入や構築です。システム導入にはハードウェア導入とソフトウェア導入の2つあります。ビジネスを効率化することを目的として行われることの多いシステム投資ですが、大きな額の費用がかかり、時間もかかります。またシステム導入時にはシステムベンダーに依頼してシステムを構築してもらうことが多くあると思います。情報システム部担当者普段は社内の方とのコミュニュケーションが中心ですが、ベンダーとのコミュニュケーションも多くあります。

今回は情シスフォースのメンバーがベンダーと協力してシステム導入プロジェクトを数多く成功させてきた知見(心構えとテクニック)を共有したいと思います。まずは心構えです。

心構え

1. 協力する1つのチームと捉えること

ベンダーと発注者という考えは持たないことが非常に重要です。一部の会社では発注者だから偉いというような風潮があったりしますが、システム系のプロジェクトにおいて上下関係は不要です。目的に最短のルートで到達するための”仲間”であると理解することが重要です。ベンダーをこき使うことや高圧的な態度をとることは決してしてはならないことです。誰だって高圧的な態度をとられたら嫌ですよね。みな人間なのです。嫌な態度をとって、良い成果が生まれるわけがありません。ベンダー企業、自社の情シスメンバー含め、1つのチームであり、みな仲間なのです。

2. 任せきりにしない

ベンダーにお金を出して頼んだので全て任せておけば良いと考える人も多いと思いますが、それでは決してプロジェクトは上手く行きません。情シス担当者はプロジェクトの中身を把握し、今の状況や今後起こりうることなどを把握しておく必要があります。詳細手順などまでは把握は不要ですが、概要レベルでは全て社内の情シスメンバーが把握している状態を作りましょう。それが強い情シスを作っていく第一歩でもあります。

3. 文化も考え方も違う別会社の人とのチームなので「言葉を尽くす」

ベンダー企業の方は社内の文化も考え方もスキルセットも違う方たちです。そのような様々なタイプの人とプロジェクトを行うと必ず起こるのが、「認識齟齬」や「なんかモヤモヤする」と言った感覚です。もしそのようなことが起こったら、不平不満を言うのではなく、言葉を尽くしお互いの認識を合わせることが非常に重要です。お互い言葉を尽くすという心構えが必要なのです。

テクニック

4. 契約前の提案時点での解像度を極力上げておく

プロジェクトを始める前の提案段階でできる限り、プロジェクトのゴールの解像度を上げておくことが重要です。解像度とは具体的には、最終的にどういう状態になっているのか、そのための設計はどうするのか、タスク(やるべきこと)は詳細に落ちているか、スケジュールは問題ないかなどです。またスケジュールにバッファを持たせること、上手くいかないことを前提に計画することも非常に重要です。

5. 契約を明確にする

ベンダー企業とプロジェクトを行う時には必ず契約が発生します。契約においてはゴールは何であるのか、お互いの役割はどうなるのか、契約形態はどのようにするのか(請負、準委任など)、をしっかりと確認して、後々揉めないようにすることが非常に重要です。契約時点では自社もベンダー企業も楽観的なことが多いです。しかしプロジェクトはそんなに楽観的に進むものばかりではありません。契約を曖昧な状態にしておくと後々揉めた時にどちらかが損害を被ることになりかねません。ガチガチにする必要はないですが、後で揉めないように契約書で認識合わせをしておくことが重要です。

6. お互いの役割分担を明確にしておく

ベンダー企業と自社の情シスのプロジェクトにおける役割を明確化しておくことが非常に重要です。ここまでの範囲は責任をもってやります。ここは自社の情シスが担当しますというように明確に役割を決めることで責任感も生まれ、認識齟齬やボールが落ちるというようなこともなくせます。またボールが落ちていると思った時にはその領域やタスクについてどちらが担当するのかを話し合うことが大切です。

7. ベンダーからの要求(ToDo対応や資料共有)は迅速に対応する

ベンダー企業からのToDo対応や資料の共有依頼にはなるべく迅速に対応することがプロジェクトをスムーズに進めるテクニックの1つです。質問ことや頼んだことに対してすぐに反応してくれたり、すぐに実行してくれると嬉しいですよね。仕事もスムーズに進みますよね。自社の対応が遅いことでプロジェクトを遅らせるようなことがないにすることはベンダー企業と自社にとって、スムーズなプロジェクトを促進することになります。また、プロジェクトのToDo管理はお互いが見える場所(オンラインストレージなど)で行い、リアルタイムに状況が見えるようにすることも重要です。状況を隠すのではなくオープンにしてお互い進捗の遅れにすぐに気付ける仕組みを整えておくことが重要です。

8. 言った/言わないが発生しないようにしっかりと議事録を残し認識を合わせる

プロジェクトでは様々な検討がされ、様々な人の意見が入ります。またこの後の意思決定の数も多くなります。プロジェクトでの検討経緯を残しておくことはあとで問題が発生したときや確認したいとなった時に非常に重要になってきます。また、プロジェクトの終盤や終わったあとに問題が発生した時に「言った」「言わない」という議論になることを避けるためにも会議を行った際には必ず議事録を残し共有して認識齟齬がないかをその都度確認してドキュメントとして残しておくことが重要です。

今回は情シス担当者がベンダー企業と渡り合うための心構えとテクニックについてまとめました。

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