見出し画像

これ以上売らない!と決める覚悟

(写真に特に意味はありません 笑)

さて、先日読んだこちらの本。個人的には共感の嵐でした。

今の時代に即した経営スタンスだと感じています。

花屋に適用してみる

じゃ、この本に書かれている考え方を花屋さんで実践するとどうなるだろう?と考えてみました。

・売上を決める(これ以上売らないって決める)
・それを月間、日次売上に落とし込む
・そのために必要な仕入量、金額が決まる
・それを売るためにできることを深掘りしていく
・営業時間に縛られず、その分売れたらその日の営業は終了
・休みを決める

ざっくり言うとこんなところでしょうか?

個人的にこの本を読んで共感したのは、まず前提となる「売上至上主義への疑問」です。高く設定すればしただけそのハードルはもちろん上がりますが、それがどこか目的化してしまい従業員の立場からすると自分ごとにはならない。

「で、その売上達成してどうなるの?」とまぁ、よくある現象。でもどうすることもできず会社が掲げた目標数字を追うことになり、心身共にすり減らされていく。実は従業員だけでなく経営者も同様。。。

となると、一体この売上ってなんなの?なんのために売上あげなきゃいけないの?という悪循環に陥っていく。。。


会社の目的

そもそも会社ってなんのために存在しているのか?

私は「全従業員の物心両面の幸福の追求」が目的であり、そのための「全従業員の自己実現の舞台」だと考えています。それを果たすために売上が必要でありそこから適正利益を出すことが必要だと考えます。

売上はあくまで社員の幸せを追求するために必要なツールに過ぎない。目的ではない。ただ、青天井に「だったら売上どんどん伸ばしてその分給料増えたら社員は幸せでしょ?」って考える経営者もいると思いますし、そのように考える従業員だっていると思います。

でも自分は半分賛成半分疑問といったスタンスです。というのも、そもそも扱っている商品やサービスが時代に適しているか?お客様の求めるものを提供できているか?そのプロダクトがあってこその売上なので、高く設定すればその分売れる!というのは少し違うかなと。でもそのような目標を掲げてそこに向けてできることを考える。という思考法は好きです。


そのために投資するもの 

でもそのために投資する最大の資源は「時間」です。この超貴重な時間を「売上増」のためだけに使うということに少々疑問を感じています。売上増から得られるであろう給料UP。これしか追求しない生き方そのものに窮屈さを感じてならないです。

・家族との時間を大切にしたい
・友人や知人との時間も大切にしたい
・趣味に費やす時間も確保したい
・自己成長のための時間も欲しい
・明るい時間に帰りたい

このように考える人だっているでしょう。これが従業員が求める幸せなのであれば、それは=売上増ではないはず。

お給料は◯◯円以上は望めないけど、その分時間は確保しやすいです

この考えに基づけば、事前にこう明言する花屋さんがあったっていいはず。「その分時間があるなら副業でやってみたかったことしようかな?」そんな選択の自由を会社は提供してもいいのではないか?と考えているわけです。


頑張った報酬は「時間短縮」

佰食屋さんのモデルを参考にすると、
1日の売上目標が明確になるので、「目標達成したら今日の営業は終了!」というアナウンスがある花屋さんがあっても面白い。従業員の立場からすると、「だったら頑張って午前中で今日は終わらせるぞ!」というモチベーションを生む仕組みにもなるかもしれません。達成の暁には「午後フリーという報酬」が得られるわけです。その報酬をどう活用するかは自分次第。

画像1


予定外の休み

また売上を決めるということはそれに対する仕入が決まってきます。しかし、日によっては予定外に「2日分売れる」ことだってあるでしょう。

例)日販10万円目標→実績20万円→お花がない→休み

例)月曜仕入→月曜に火曜分まで売れた→火曜休み

仕入日が決まっているので、このような事態を招くかもしれませんが、それを良しとしても面白い。(お客様に事前にアナウンスしておく必要はあるのと、予約分は事前に分かっているので対応できる)


あくまでこれは一例ですが、「相手が望むことを提供する」これが本質だと思いますので、それを押し付けないような経営を自分自身していこうと思いました。