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パッケージづくりで感じたこと

このプロジェクトがスタートした経緯は
前回のブログで書いたとおり。

最初に始めたのは、
6種類のお菓子のパッケージ開発でした。

元々、ベストセラーの
ココナッツクッキーや
カシューナッツチョコレートに加えて
ハーブ胡椒塩クッキーや
アーモンド、マカデミアナッツ、
ロータスシードのチョコレート
全6種類のパッケージを作りたい、と。

条件は、
ドリームガールズプロジェクトの
イラストを使うこと。

このドリームガールズプロジェクトは、
彼女が10年前に立ち上げたプロジェクト。

カンボジアには美術や図工の授業が、ない。
学んだことも、描いたことがないことも、ある。
しかし、アンコールワットを始めとする
カンボジアの遺跡にあるレリーフのデザインは
他の国と比べても美しく繊細で魅了される。
彼女たちも、その遺伝子を持っているはず。

デザインで仕事になる、という
ロールモデルを見せていくことが
カンボジアの女性の支援となると考えた彼女は
カンボジア女性を対象とした
デザインコンテストを企画し、
多数のワークショップも開催。
これまで、8回のコンテストを開催し、
アートクラスの講師、
既にNYで活躍するアーティスト、
デザイン会社の経営者などを多数輩出。

私の最初の仕事は、過去応募された
3000以上の作品を見て選択することだった。

本当にたくさんの作品なので、
鉛筆やクレヨンの手書きから、
PCを使ったものまで様々。

共通していたのは
“自然と共にあるデザイン”であること。
直線は少なく、曲線が多いこと。
そう言えば「自然は直線を嫌う」という
言葉を残した人が居たね。

直線の四角いお菓子の箱に、
自然と共にある曲線のデザインを
ドカーンと入れたい、と思った。

家のプリンターで出力して箱に貼り付けてみた。
最初の想像に近い出来上がり。

そして、自然にありそうな色を
それぞれのイラストの反対色として使う。
イラストの色使いが、
今回のパッケージには合わないものは
線画として採用して、
2色に変換して見ることにした。

カンボジアをイメージした作品は、カンボジアっぽいパッケージに。売上の一部は彼女たちの奨学金に。

デザイナーには、
数名が思い浮かんだけれど、
感覚が新しく、
パッケージデザインの経験が豊富で
スピーディに対応してくれる
彼女の顔が一番だった。
副業オッケーを確認し依頼、快諾。
ここから怒涛に増えるデザイン点数にも
めげずに対応してくれていることに感謝。

途上国でのパッケージづくりの難関は
印刷だ。
これまた、ネットで検索しまくって
時間がない中で進められそうな会社と
LINEグループを作って、英語でやり取り。
色校は、本紙デジコンでの確認が限界。
思ってたより、彩度が低かったけど
これも経験。
想像以上にうまく仕上がった方だろう。
見積も、紙も、納期も、仕上がりも
未知過ぎる中での進行だったけれど
自分の知識に助けられた気がした。
過去の自分の経験が頼りだった。

異国で仕事して
ひっそり、自分に感謝した。

お土産だもの、中味が見えないとね。
元のパッケージよりコンパクトにしたからサイズがあってない、、、でもかわいい。


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