大学入学共通テスト「情報Ⅰ」の試作問題など詳細が公表される
大学入学共通テストを運営する独立行政法人大学入試センターは11月9日、令和7年度(2025年度)より新教科として追加される「情報」の試作問題等の詳細を発表しました。
大学入学共通テストの新教科「情報」は今年度より始まる新学習指導要領にて設置された「情報Ⅰ」の学習範囲を出題範囲としています。
文部科学省の要請と国立大学協会の取り決めにより国立大学では原則として受験生に課すこととなっています。また、多くの公立大学もこの動きに追随している他、私立大学でも大学入学共通テスト「情報Ⅰ」を課す動きが見られています。
9日に新たに発表されたのは「情報Ⅰ」の問題作成方針、試作問題、そして共通テストの時間割イメージとなっています。
時間割イメージにおいて、情報は二日目の最終時間である17:00-18:00の見込みとなっています。
問題作成方針に関する検討の方向性
「令和7年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テストの 出題教科・科目の問題作成方針に関する検討の方向性について」において次の通りに記載されています。
(情報Ⅰ)
○ 新学習指導要領で示されている「情報Ⅰ」で育成を目指すこととされている資質・能力を重視したものとなるよう検討する。
○ 今回公表する試作問題は以下の考えの下で作成した。
・日常的な事象や社会的な事象と情報との結び付き,情報と情報技術を活用した問題の発見・解決に向けての探究的な活動の過程,及び情報社会と人の関わりを重視する。
・社会や身近な生活の中の題材や受験者にとって既知ではないものも含めた資料等に示された事例や事象について,情報社会と人との関わりや情報の科学的な理解を基に考察する力を問う問題などとともに,問題の発見・解決に向けて考察する力を問う問題も含めて検討する。
○ 試作問題の中にあるプログラム表記は,授業で多様なプログラミング言語が利用される可能性があることから,受験者が初見でも理解できる大学入試センター独自の日本語でのプログラム表記を用いた。令和7年度試験問題も同様の方向性で検討する。
また、浪人生(既卒生)向けの経過措置として出題される「旧情報(仮)」については次の通りに記載されています。
(旧情報(仮))
○ 『旧情報(仮)』では,平成21年3月に告示された高等学校学習指導要領における情報科の選択必履修科目である二つの科目「社会と情報」及び「情報の科学」に対応した問題を作成する。問題は,二つの科目に共通した必答問題2問とそれぞれの科目に対応した選択問題4問の計6問で構成されており,受験者は,必答問題2問と選択問題2問を選択解答する。
○ 今回公表する試作問題は以下の考えの下で作成した。
・情報社会と人の関わりや社会の中で情報及び情報技術が果たしている役割や影響,それらを問題解決の場面などで活用するための知識と技能,及び情報に関する科学的な見方や考え方を重視する。
・社会や身近な生活の中の題材や受験者にとって既知ではないものも含めた資料等に示された事例や事象について,情報社会と人との関わりや情報に関する科学的な見方や考え方を基に考察する力を問う問題などや,問題の発見・解決に向けて考察する力を問う問題も含めて検討する。
○ 試作問題の中にあるプログラム表記は,授業で多様なプログラミング言語が利用される可能性があることから,受験者が初見でも理解できる大学入試センター独自の日本語でのプログラム表記を用いた。令和7年度試験問題も同様の方向性で検討する。
試作問題
試作問題や参考問題については次のとおりとなっています。
時間割イメージ
公表された時間割イメージにおいては、情報は二日目の最終時間である17:00-18:00の見込みとなっています。今後正式に検討・決定されます。
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