見出し画像

くぴぽ『September Pool』ライナーノーツ

あの、私なんですけど、3/8リリースのくぴぽの新しいアルバム『WATER』に"September Pool"という曲を提供ささしていただきました。
ありがとうございます。

各種サブスク
フィジカルでも発売します。

※こちらの文章は、制作者という立場から楽曲ベースで内容や意図を解説をしますので、ご自身の立ち位置から解釈を進めたい方は読まなくて大丈夫です

【成り立ち】
当初は「女性ボーカルとコラボした時かなんかでやる用の曲」としてストックしていたデモだったのですが、なかなかそういった機会が来ずに封印していたら、昨年くぴぽと出会って絡んでいく中で「くぴぽっぽいのでは?」とこの曲の存在を思い出し封印が解かれました。
11月の大阪での共演でお声がけいただき、デモから仕上げたものをまきちゃんに送ったら採用していただき、今回のアルバムに収録となりました。

最初に曲を送った時、2月発売なのにめちゃくちゃトロピカルだしSeptemberって入ってるしごめんって言ったら、偶然にもアルバムタイトルが『WATER』ですので大丈夫と言われ運命的な何かを感じました。


【概要】
BPM 128
トロピカルなディープハウス楽曲で、ピアノを用いた爽やかなコード進行にドロップ(トラックメインのサビみたいなやつ)でアゲていく設計です。

『September Pool』に込めたものは、
「世の中が決めたペースというものがあるけど、自分がやれる時に行動すれば、それがあなたのベストなタイミングだよ」というメッセージを、夏が過ぎた季節外れな9月のプールに飛び込む、というストーリーで表現しました。

別にタイミングを測るものさしは年齢だけではないのですが、自分も30歳を過ぎてからヴィジュアル系バンドを始めたりして、最近ではそういう気持ちが更に強くなった気がします。


🍓🍑🍎🐟


【うのちゃん 】
最初にくぴぽを拝見した時から、ほんわかボーカルにバキバキなダンスで、アイドル性とステージングを両立させてパフォーマンスを引っ張る存在として認識しておりました。

楽曲ベースで考えた時に、レコーディングでほんわかボーカルの面が強く出ると思っていたのですが、ラップがはちゃめちゃに上手でかっこよく、「ラップ上手いなら早く言ってくれよ!笑」と思いました。
レコーディング時にそれを知って、これは活かさないのはもったいないと思い、急きょ冒頭の「イェー、qppo」の部分を言ってもらったり、二番ドロップ裏のクールな「セプテンバ、プール」を入れてもらったりしました。
タイム感がわかり手すぎますね。

という訳で他の曲に比べてほんわかよりもバキバキな面のうのちゃんが聴けるかと存じます。バキうの。
最後の「ア〜」のフェイクはとても伸びやかで爽やかうのです。


【シュリーゴ】
この楽曲ではメインボーカルとしてこの楽曲を支えてもらっています。
『波紋』のライブ動画で落ちサビを歌っている場面を見た時に、長く安定して歌えると思ったので「あの感じで!」とお願いしました。
全員の声と混ざっていますが、ドロップの「September Pool」の部分はシュリーゴを中心にしてもらっていますし、二番のラップ後から元のメロに戻っていく大事な部分をやってもらったりしています。

そして、なんといってもシュリーゴの強みは"押し付け感のない純度の高いエモさ"と、"歌い終えた後の声の「抜き」"だと思っているので、そこを皆様にめちゃくちゃ聴いてほしいです。
吹く系のなんかの楽器(確かトランペットか、ほら貝)の経験があるからこんなにも息の調節が上手なのかな?と思いました。

あと私が楽曲にキャラを反映させたい芸人でしたので、なんかないかと聞いたら「"せ〜の、イェイッ!"が、あります」とのことでしたので、やってもらったら最後にバッチリハマってインパクトの役割を果たしてくれました。

これからも歌を支えるメボシュリーゴが楽しみです。


【ちあきちゃん】
はよざいます。
ちあきちゃんは、オールラウンダーとしてこの『September Pool』という名のピッチを走りまわってもらっており、運動量がものすごいことになっております。
爽やかでまっすぐ歌い方と声が聴いている人の心にダイレクトに響く印象ですし、声の立ち上がりが非常に良く耳に残るので、楽曲の歌い出しをやってもらっています。
他の楽曲も歌い出しを担当しているイメージですが、実際にレコーディングをしてみてその理由がわかりました。

そして、リズム感も良いのでラップもバチっとはめてくれましたし、ちょっとしたニュアンスの付け方も上手くてラップパートに奥行きが出ました。

今まで挙げたちあきちゃんの特性と、オモロ人間な面がありますので、シュリーゴ同様キャラを反映させたい芸人の要望でラップ後半の「Ei Ei」などをはじめガヤを多めにやってもらいました。
あと「はよざいます」は絶対に入れたかった。
今のくぴぽのために封印を解いて作り直した曲ですから。


【まきちゃん】
作詞を担当したのもありますし、このグループのブレーンであり軸でもありますので、基本的にずっとまきちゃんに歌ってもらっています。
他の曲もそうですが、ミドルの位置で優しい声がずっと鳴っていて本当に心地よいです。それがかなりくぴぽの強みだとも思います。

あとマキシマムザホルモン仕込みのラップで、他のメンバーとは違う攻め方で楽曲に勢いをつけてくれました。初見の人には是非この歌声とのギャップを楽しんでいただきたい。
ガヤも完璧。

そして、なにより、作詞ですよね。
当初私が仮で提出した歌詞がこちら。

初野の仮歌詞

めちゃくちゃに、真面目。
ですし、冒頭に書いたコンセプトに沿いすぎた歌詞で、楽曲のテンションとかを考えた時にちょっとくぴぽとしてはパンチが弱いかな…と思っていたのですが、まきちゃんが手を加えてくれて今の歌詞になりました。
(CDを買うと、今の歌詞が、見れますから、買ってね❗️😆👍🏻)


〜歌詞カードを、見る時間〜

すごくない?
まきちゃんの手によって進化した歌詞を見た時、これぞくぴぽの歌詞だと思って感動したのを覚えています。
作詞家としても好きなまきちゃんの、青くてヒリヒリした情景描写が上手いこと楽曲にも乗ったと思います。

落ちサビをまきちゃんが歌うの、かなり大きな意味を持つことがわかることと存じますがいかがでしょうか。

🍓🍑🍎🐟


という訳で、今のくぴぽメンバーが存分に作用した『September Pool』、今のくぴぽが大好きな人にたくさん聴いてもらいたいです。
私も今のくぴぽが大好きです。

そしてあくまでこの文章は楽曲ベースの話ですので、あとはくぴぽとくぴーぷるの皆様で良い感じに作っていってもらえたら幸いです。
皆様の、曲ですから。

明るく速い曲がすごい得意っぽいくぴぽに、今までに無かったタイプのミドルハイなテンポのハウス楽曲が加わって、変な立ち位置にいるとは思いますが、こういうタイプのブチ上がりも自分たちのものにしてフェスとか鳴りが太いハコで武器になってくれたら嬉しいです。
皆でキックに身を任せて踊ってくれ〜。


以上です。

素晴らしい機会を与えてくださりくぴぽの皆様本当にありがとうございました。
あと皆のテイクが良過ぎて欲しがり過ぎてしまい、めちゃくちゃ色々なパターンを録ってメンバーとタカユキさんにすげぇ時間取らせてしまいホマにすいませんでした!笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?