見出し画像

【Zatsu】のるかそるか、上か下か

まもなく12月、世間では忘年会シーズンです。
今年はどうなるんだろうね。街なかは以前の姿を取り戻しつつあるし、例のバイキンの再拡大懸念があるとはいえ、そこそこ賑わうのかな。酔っ払いも多数発生する季節になりそうです。

「noterさんの記事を読んで思い出したことがある」というゆゆんゆさんの記事。おれはそれを読んで思い出したことがある(ややこしい……)。
ゆゆんゆさんの記事はこちら⤵

季節はちょうどいまと同じくらい。
これはおれの友だち(男性)の話です。会社の忘年会に参加したところ、どんちゃん騒ぎで盛り上がり、思いのほか飲みすぎてしまった。帰りの電車で座ったとたんに気持ちよくなり、いつのまにかウトウト。降りる駅がちょうど終点だったこともあり、安心していたんだろうね、あっという間に夢のなかへ落ちていったんだ。
電車内の酔っ払いっていうのは、イタズラの格好の的になるでしょ? 瞬間接着剤で床に貼りついている革靴をおれも見たことがある(たぶんあきらめたんだろうな。切ないぃ……)。
ましてや、これだけSNSが発達したご時世だ。こんなオイシイ素材を見逃すはずもない。彼もやはりターゲットになった。

終点でハッと目を醒ます。ローカル線だから乗客も少ない。さて降りようとしたその時、ようやく気づいた。ズボンとパンツをはいていない。
もういちど見る――はいていない。
あたりを見回す――落ちていない。
酔いは――醒めている。
もういちど見る――はいていない。
結論――わからない。

ここで、究極の選択が彼のあたまを駆け巡った。
しばしののち、彼は改札を飛び出すと両手で顔を隠したまま、駅前商店街を全速力で走り抜けてアパートへ逃げ帰った(その夜は枕を濡らした)。
顔を隠すか、下半身を隠すか。彼は――前者を選択したのだ。
結果的に、これは賢明な判断だったといえる。
なにしろここは地元のまち。下を隠したとて、顔を見られたらアウトだからね。ならばここは正体不明のストリートパフォーマーを気取るしかない。そうすれば「なんだ、ストリーキングか」ってことで許してもらえるかもしれない(んなわけないか)。

パチンコ屋でダウンジャケットを盗まれた友だちもいたな。半袖Tシャツに厚手のダウンを着てきたんだけど、目を離したすきに盗まれちゃって。パチンコは大負け。おもては身を切るような冷たい風。そしてTシャツ1枚。
「暑っいわぁ、まじで……暑っいわぁ」
誰も聞いていないのに、ブツブツ言いながら寒空の下を歩いて帰ったというね。もちろん周囲の人は目を合わせようともせず。
「暑っい……」バタン――アパートの扉が閉まる(その夜は枕を濡らした)。

だれでも「ヤバイッ」ていう場面がいつかは訪れるとおもうんです。そういうときに、どう判断するかでその後のダメージがかわってくるんですね。
みなさまの危機管理に少しでもお役に立てれば幸いです😛


この記事が参加している募集

#アウトドアをたのしむ

10,512件