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探索のきろく

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フィールドワーク。地下、路地裏、洞窟、暗がり、サブカル、メット仕事。
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#廃墟

旧米軍府中基地跡をゆく(東京)

東京都府中市は、新宿から電車で30分の距離にあるベッドタウンです。街の歴史を知ろうと府中市のウェブサイトを調べたんだけれど、ほとんど記載がない……。Wikipediaのほうが詳しいとか、どうなってんだ。 むろん都心へ出やすいということで、住むのに便利な場所ではあるけれど、おれの興味はそっちではなく、この街が抱えている施設にあります。 旧米軍府中基地跡。 廃墟マニアのあいだでは有名すぎるほど有名な物件です。 2021年に日本へ返還され、広大な土地の再利用が検討されている。以

松代象山地下壕をゆく(長野)

これも、15年以上前のこと。酔った勢いだったんです。 夏のさなか、友達と別れたあと、足は家に向かわず、新宿から23:54発の夜行に乗って8時間半の長旅を敢行。たぶんね、どうかしていました。しかも地下壕をまわったらすぐに東京へ戻るという強行軍です。睡眠は電車のなかでとればいいやと思ってましたが、すぐに後悔することになる。 今でも覚えている。往路は未知の体験に対する期待でモチベが維持できているからいいけど、帰りが苦痛。長げぇよ、とにかく。しかも松代の滞在は2時間くらいだったから

清川名店街をゆく(福岡)

博多駅の近くにある清川交差点あたり。ここにかつて清川名店街というビルがあったことを知っている人は、どれくらいいるだろうか。いまの清川商店街じゃないよ。PCからサルベージされた過去の映像群をどうぞ。 ――そして、いまから数年前のこと 清川名店街は最初の撮影のあと、すぐに取り壊されたらしい。ネットで探してもここの情報ってホント少ないんだよね。写真も記事もほとんど出てきませんでした。郷土資料館とかに行けばあるのかもしれないけど。 この近くには柳橋連合市場という場所もあり、いまも

じゅらくビルをゆく(東京)

PCを整理していたら、ものすごく昔に撮った写真がでてきた。すでに現存しない建築物もある。なんだか懐かしかったので、さらしていきます。 調べたら、じゅらくビルは2006年に解体されたらしい。たぶん写真は最晩年の姿だと思うけど、保存するにしても安全性や費用負担の問題もあるし、貴重な近代建築が姿を消していくのも仕方ないことなのかもね。自分にできることといったらその雄姿を記録しておくことくらいで、それを思えば当時の若い自分はよくやったよ。 そんな、15年前の、暑い夏のできごとでした

博物館動物園駅をゆく2(東京)

(前回はこちら) 音量注意! この独特の雰囲気。上野は恩賜公園(天皇陛下からの賜りもの)ということもあり、非常に豪奢な作りになっています。 階段を下りていき、ホームにまで立ち入ることができるとか、感動です。 音量注意! なんだろう、この昔の女神転生みたいな感覚は。 音量注意! ホームのはずれは薄暗く、やはり立入禁止ではあるんだけど、METROシリーズのような世紀末感に惹かれてふらふらと足が勝手に動いていく。 音量注意! 壁や天井の装飾も素晴らしく、職人の誠実な

博物館動物園駅をゆく1(東京)

2022.04.10 あこがれの地、博物館動物園駅に足を踏み入れました。 こち亀にもでてきたあの駅、現在すでに営業を終了しており普段は立入禁止です。今回のイベントは、第1回の抽選ではずれ、第2回で当選しました。やったー。倍率は6倍だったとのこと。 いままで上野から日暮里の地下空間を京成電車の窓から目を凝らして見つめることしかできなかった幻の駅。よっしゃ、いったるぜー。 音量注意! 普段は見ることのない光景に車内の興奮は早くもMAX。 はやくもクライマックスが訪れます。