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探索のきろく

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フィールドワーク。地下、路地裏、洞窟、暗がり、サブカル、メット仕事。
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2023年11月の記事一覧

京成立石駅をゆく(東京)

吞兵衛の、吞兵衛による、吞兵衛のための町「立石」。 この町にあって、いまも鮮やかに記憶に残っているのは、飲み屋ではなく「立喰 栄寿司」という寿司屋なんだ。 「よし、きょうは 寿司を食べに行くぞ」 朝っぱらから一張羅の背広に袖をとおした親に手を引かれ、電車に揺られて京成立石へ。すでに開店前から行列で、ようやく中に入ったと思ったら、淡々と食って店を出る。 「うまかったな」 「うん」 それだけ。 お洒落していくような店じゃないんだよ。立ち食いだから落ち着かないし、店内は殺風景

岡城跡をゆく(大分)

2023.11.10 大分滞在2日目。 瀧廉太郎といえば、誰でもその名前くらいは耳にしたことがあるでしょう。小学校の音楽の教科書に載っている、『荒城の月』を作曲した人です。逆に言うと、それ以上のことは知らないのでは? もっとも、自分も同じですけど。 普段の生活であまり意識することがない人物。でも、偉人であることは間違いない。そんな人物に出会える場所があるとしたらどうでしょう。瀧廉太郎がおれに会いたがっているとしたら?(言い過ぎ)  彼はいま岡城跡にいるという話を聞きつけ

稲積水中鍾乳洞をゆく(大分)

2023.11.10 大分滞在の2日目。 この地には、非常に珍しい水没した鍾乳洞があるという。これは洞窟マニアとして経験しておかないわけにはいかない。今日はあいにくの空模様だったけれど、洞窟内だったら関係ないもんね。 別府市内からレンタカーを飛ばして1時間30分。アクセルべた踏みです。

地獄をゆく(大分)

世間ではいよいよ一般人の「宇宙旅行」が現実味を帯びてきていますが、いまだ自由に往来できないのがこの世とあの世の境界線でしょう。戻ってこれる保証がないし、ましてや行先が地獄となると、二の足を踏むのもやむをえません。しかし、なんと金を払えば気軽に行って帰ってこれる「地獄バスツアー」があるっていうじゃないですか。 地獄の沙汰もカネ次第。 地獄経済もインバウンド需要で活況を呈しているようです。 音量注意! ところが・・・ 音量注意! 音量注意! それでも、とにかくここは特別

東中神集合住宅群をゆく(東京)

みなさんの大多数は地上で生活されていると思います。しかし、そんな陸地もかつては海の底だったというのはよく聞く話。 2023.11.04 暦の上ではとっくに秋だというのに、季節外れの陽気に誘われて外で出た。暑いあつい、Tシャツだけで十分なくらいの陽の強さ。だったら無理に外出しないで、家の中で涼んでいればいいじゃないかという、そんな冷静な思考もできないくらい暑い。 暑さをしのぐには、まず水だ。 水といえば海だろう。 よし、そうと決まったら、東中神へ行こう! どうやら、くじらが