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教師から女優、脚本、監督…。内なる表現力を打ち上げた「鉄筋花火」File No.3 なかやまえりか

Spot Light 第三回
監督・脚本・ときどき女優の肩書を持つ”なかやまえりかさん”にお話を伺いました。

えりかさんとの出会いは2019年の冬、
シンガーソングライターAATAちゃんのMV「Sway」にて、


僕はホントちょい役だが共演させてもらった事がキッカケでお会いしました。
そちらのMVも見てもらえるとわかるが、えりかさんの切ない演技がとても胸を打つ
インタビュー中も思っていたが、えりかさんが自分の中の想いを整理し、言葉を選んでいる時。その瞬間とても切なくも爽やかというか、なんとも言えない素敵な表情をされる。女優さんって表現力がにじみ出るんだなと思った。

そんなえりかさんの経歴を遡ると意外にも、舞台業界に足を踏み入れたのは社会人になってから
それまではそろばん塾の講師になるために大学も行き、その為に人生を歩んできた。
しかし小説家 西加奈子さんの「きいろいゾウ」をどうしても映像化したい!という思いが強くなり、演技・脚本の道へ。

というこのストーリー自体で脚本が書けそうである。

そんなえりかさんの表現欲を掻き立てることとなった意外なキッカケについて、そして初監督作品「鉄筋花火」と話してくれた。


ーーー学生時代は女優とか脚本家になる気はサラサラなかったんですよね

なかやま「そうなんですよね。ただ大学の時に軽音楽部に入ってボーカルとドラムを少しやってたんですね。今までそろばんを教えることしかしてこなかったんですが、そこで自分を表現すること、舞台の上に立ってパフォーマンスすることで、聴いてる人が泣いてくれたり。笑って楽しんで踊ってくれたりした。その経験がとても自分の中で貴重な体験で、思い出に残ってるんですよね」


ーーーどうしても映像化したい小説の為。2010年から芝居の勉強を開始ってプロフィールに書いてあるんですけど、どんな作品に出会ったんですか?

なかやま「小説家の西加奈子さんが、私10代から20代の初めまでとても影響を受けた作家さんで「きいろいゾウ」っていうとても有名な小説があって、今は映画化されてるんですけど当時は映画化されていなくて、読んでる中で鮮明に頭の中に映像が浮かんでくるんです。小説の中で生き生きと人間が動いていたり人と関わっていく様子を見てはいないけど頭の中の映像でちゃんと追いかけてみていたというか…。で、実際にこれは見たい!と思ったんですよね。本当にこんな素敵なキャラクターの人たちがいたら素晴らしいし、見てみたい、作りたい!ていう思いから一念発起ですね(笑)」


ーーー初監督作品で脚本・主演女優までやられた作品「鉄筋花火」これはどういう作品なんですか?

なかやま「これはまず子役の子と一緒に作品を作りたいなっていう思いがずっとあって、9歳の女の子を主人公にして紙芝居のパフォーマーとの出会いを描いたら面白いんじゃないかなっていうふんわりしたイメージから始めたんですよね。でもそのふんわりしたところから現場のカメラマンさんとかプロデューサーさんとかにお話しててその中で”仕掛け紙芝居”をしたら面白いんじゃないかという意見がスタッフの中から上がってそれを採用して、私が作品の中に落とし込んでいきましたね。今回私が全部やろうと考えていたので、その仕掛け紙芝居も全自作して、どんどん形にしていったって感じです。」


ーーー今年また新しい作品を撮るということですが、去年の4月にコロナで撮影中止にした作品を改めて撮りたいってことですか?

なかやま「違うんですよ。去年の4月に撮る予定だった作品の主人公は死神で、おとぎ話の世界に近いけれど、「死」を扱った作品だったんです。でも今コロナが流行って世界的に死がとても身近になり始めたなって思ったんですよね。それを受けてコロナになる前とコロナになった後では描くべき作品が変わってくるというか、今この死については描けないなと思ったんですよね。コロナ前だったらこの作品は皆に見てもらいたいなって思ってたんですが、コロナ後だったらもっと希望のある作品が作りたいなって思ったので、中止しました。映画を撮る界隈でお話を聞いててもポストコロナで作るべき作品作るべきでない作品というのは変わってくるよねっていう話をされている人はやっぱりいて、このコロナっていうのは大きい事件だなって感じました」

インタビューの様子は全編YouTubeで配信されております。興味ある方は是非ご視聴ください。よければ高評価チャンネル登録よろしくお願いいたします。

なかやまえりかさんの情報は以下 公式サイトもしくはツイッターでチェックできます。


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