親ガチャの生んだ悲劇

「オウム事件の後も統一教会が生き延びた背景には自己責任論の広がりがあったのではないか」と同世代の友人は言う。
「霊感商法とか合同結婚式とか、統一教会はさんざんメディアに叩かれていた。統一教会のいかがわしさは周知の事実だった。それなのに引っかかるのは自己責任。私はそう思っていた。だから、今回の事件でも、山上母にはあまり同情してない。気の毒だとは思うけど、自己責任だとも思っている。
でも、徹也さんにはなんの責任もない。本当に気の毒だ。自己責任といって統一教会の問題を放置していた私たちにも責任がある。事件が起きてから、ずっとそう思っている」
全くもって同感である。
私もカルト問題には冷ややかだった。カルトも悪いが、あんなものに騙される方もどうかしている、と思っていた。
しかし、子供にはなんの罪もない。
カルト問題は、騙された人だけの問題ではない。その人の後ろには家族がいる。山上徹也はそのことを教えてくれた。

一方の安倍さんはどうか。彼もおじいさんの負の遺産を引き継いだばかりにこうなった。
安倍さんは大人の政治家だ。だから、統一教会との関係には責任がある。が、彼の生い立ちを考えると付き合い続けるしかなかったのだろう。

親ガチャという言葉があるが、この事件は親ガチャの生んだ悲劇とも言える。

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