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ドラゴンと狼とトカゲの話

最近、爬虫類人の話をよく聞く。地球はトカゲのような姿をした爬虫類人によって支配されているという話である。
私が爬虫類人論を知ったのは10年以上前、太田龍を通じてである。
一時期、私は集中して、太田龍の紹介する爬虫類人関係の本を読んだ。といっても、爬虫類人の存在を信じたわけではない。私が爬虫類人関係の本を何冊も読んだのは、この論を唱える人たちに、東アジア反日武装戦線と同じ匂いを感じたからである。

今はどうか知らないが、その頃、爬虫類人論の代表選手はアイクというイギリスの白人男性だった。彼は著書の中で繰り返し、自分が英帝本国人であること、白人植民地主義者の子孫であることの「罪」と「恥」を語っていた。
そして、その「罪」と「恥」から爬虫類人論を展開していた。
「私たちの先祖は酷いことをした。白人の歴史は犯罪の歴史です。でも、私たちの先祖も被害者だったんです。爬虫類人に操られていたんです。悪いのは爬虫類人なんです」

東アジア反日武装戦線は、日帝侵略企業を相手に爆弾闘争を行うことで、日帝本国人であることにケジメをつけようとした。
それに対してアイクは、白人の犯した罪を爬虫類人に転嫁することで心の平安を取り戻そうとしていた。

やってることは全然違う。東アジア反日武装戦線の人たちは「こんなやつと一緒にしないでくれ」と言うだろう。
が、国の負の歴史、民族の負の歴史を背負っているところはどちらも同じ。また、帝国主義を憎み、侵略を悪とする価値観も同じだ。
だから、私は両者に同じ匂いを感じたのだ。爆弾魔と呼ばれた東アジア反日武装戦線も、陰謀論者と呼ばれるアイクも、同じ心の痛みを抱えている。私にはそう思えたのである。

日本にアイクを紹介したのが、東アジア反日武装戦線に影響を与えた太田龍であることは示唆的である。
侵略の歴史を恥とするの青年たちの心の痛みに、太田龍は革命の根拠を見たのだろう。

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