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欧州就活の味方、求職ビザ (ベルギー編)

こんにちは!ベルギーの大学院でSupply Chain Managementを専攻しているCarlです。

海外就職にあたり、最大の障壁となるのはビザの問題があげられるかと思います。今回の記事では私がベルギーで就職するにあたり、大いに後押ししてくれた求職ビザ (Job-search visa)についてご紹介したいと思います。

私が体験したベルギーでの就活については以下記事をご覧ください!

※本記事は2023年3月時点での情報をもとにしています。最新情報は必ず大使館および公式情報をご確認ください。


求職ビザとは?

求職ビザ (Job search visa) とは、基本的には外国人がその国での雇用機会を探すために期間限定で発行されるビザになります。

求職ビザは通常、熟練労働者の需要が高く、現地の人材が不足している国が発行しているもので、ベルギーはこの対象国になっています。当然このビザを取得すると、合法的に一定期間滞在することができ、その間に求職活動を行うことができます。
※私の知る限りではベルギー以外ではドイツ、オランダ、フランスでも類似したビザの発行を行っています。

ベルギー国内の認可された教育機関を卒業したNon-EUの学生に対して、卒業後1年間のベルギーでの滞在延長を認めるものとして、2021年より運用が開始されました。基本的に日本人学生がBachlorおよびMasterで留学する教育機関は対象です。

求職ビザの存在意義

ではこのなぜこの求職ビザが重要であり、外国人の就職活動において欠かせないといえるのでしょうか。もちろん卒業後もその国に滞在が可能で、就職活動を続けられるという額面通りの働きもありますが、個人的にはそれ以上の役割があると感じました。

ベルギーの求職ビザは、このビザの下、フルタイムでの労働が可能なのです。つまり、学生ビザ→労働ビザへの切替に際する"のりしろ"になれることです。

何より労働ビザは審査に時間がかかります。ベルギーでは下りるのに早くても3-4か月かかると聞いています。企業側からすると、採用を決めても労働ビザが下りるまで、開始日を待たされるリスクがあります。また、それまでに学生ビザが切れると当然不法滞在になりますので帰国を余儀なくされます。※個人的にはこのビザのタイムライン制約が多くの海外大卒日本人学生の方が海外での就職が叶わず帰国する一因だったのではと思っています。

その点、求職ビザは申請後長くても約1か月で認可されます。そのため、CVには必ずこの点を記載し、面接の場でも、卒業後に求職ビザを取得して約1か月後から勤務開始が可能である点を伝えていました。

ベルギー求職ビザ申請方法

申請方法は新しい制度ということもあり、毎年コロコロ変わりそうですが、こちらには2022年のものを記載します。最新情報は必ずコミューンおよび在籍されている学校の情報をご確認ください。

現在提出が必要なものとしては以下のみです。
・パスポート
・卒業証明
・保険加入証明
・残高証明または企業との労働契約書

申請期限は学生ビザ失効の15日前まで。卒表証書が必要となるため、卒業後でなければ申請はできません。また申請後はAnnex15というビザを申請しているという証明の取得が可能で、求職ビザ認可前に学生ビザが切れてしまっても滞在が可能です。

最後までお読み頂きありがとうございました。


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