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【ドイツ語文法】名詞の格変化(2)

さて、名詞の格変化の話の続きです。
ですが、実際には「冠詞」や「形容詞」の格変化です。

タイトル詐欺みたいな記事ですが、ドイツ語の名詞は「格」があるのに自分からはその「格の違い」を見せたがらないので、冠詞や形容詞と言った別の単語(品詞)を見ないと格が分からないということは、前回お話したとおりです。

さて、「冠詞」と「形容詞」と一言に言っても、色々種類はあります。

まず、「冠詞」の中には、「定冠詞」と「不定冠詞」があります。
英語でいう「the」と「a/an」のことですね。

実は、ドイツ語には英語では「冠詞」とは見なされないものも「冠詞」に含まれます。

例えば、「この」「あの」「どの」に対応する単語です。
英語の「this dog」の「this」にも相当します。
これは英語では「指示『形容詞』」と形容詞に分類されますが、
ドイツ語では「冠詞」に分類されます。

また、「私の」「君の」に対応する単語、英語でいう「my」や「your」、これも英語では形容詞(所有形容詞)と見なされますが、ドイツ語では「冠詞」と考えられます

おそらく、これらの単語の格変化が、次回以降で説明する定冠詞や不定冠詞の変化に似ているからかもしれません。確かに、一般的な形容詞とは変化の仕方が少し異なるのです。

さらに、「この」「あの」は「定冠詞」とよく似た変化をし、「私の」「君の」は「不定冠詞」とよく似た変化をします。

そのため、文法ではこれらを「定冠詞の仲間(定冠詞類)」「不定冠詞の仲間(不定冠詞類)」とグループ分けして扱います。

以上が「冠詞」です。

一方の「形容詞」については、これは「冠詞」と一緒に使われるか、形容詞だけで使われるのかで、変化が異なります。

さらに、「冠詞」と一緒に使う場合でも、「定冠詞」と一緒なのか、「不定冠詞」と一緒なのかによって、少し変化が変わります。

このように一気に言うととても難しそうに聞こえますが、順を追って説明するのでご安心ください。

それに、4つの格は、それぞれ特徴的な「語尾」で表され、これは「冠詞」だろうが「形容詞」だろうが、わりと規則的に表れます。
ですので、そのうち「パターン」が見えてくると思います。

次の記事からの説明のために、全体像を以下に示します。
今覚える必要は全くありません。

〇冠詞の格変化
 ●定冠詞
 ●不定冠詞
 ●定冠詞の仲間
 ●不定冠詞の仲間

〇形容詞の格変化
 ●単独で使うときの変化
 ●定冠詞(とその仲間)+形容詞
 ●不定冠詞(とその仲間)+形容詞

それでは、次に進みましょう。

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