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【2023年冬編】JR線完乗の乗換案内スタッフが贈る!失敗しない「青春18きっぷ」のつかいかた

★この記事には最新版があります(2024/3/13 追記)


またまたお邪魔しております。
乗換案内のTwitter担当「部長」です。
ほかにも兼エンジン担当、兼お客さまサポート担当、兼なんとやらといろいろやらせていただいております。
「兼」が多すぎや!というツッコミはご容赦ください(笑)。

(この書き出しを「またかよ!もうええわ!」と思われた方、毎度誠にありがとうございます)

私事ですが、予告しておりました通り、2023年10月にJR線完全乗車を達成しました!
あとはわずかに残した私鉄線の完乗(その中身はほとんどケーブルカーとか災害不通が続いていた路線です)に向けて、引き続き頑張っていきたいと思います。

さて、いよいよ冬の「青春18きっぷ」シーズンがやってまいりました。この冬は「18きっぷ旅」をさらにパワーアップさせたい!というあなたに向けて!
「青春18きっぷ」快適活用術記事第3回の今回は、長距離移動を交えたちょっぴりハードな(?)活用術を紹介していきます。

▼目次  読みたいところからだけでもどうぞ


「青春18きっぷ」とは

「青春18きっぷ」は、JRグループが発売するフリーきっぷで、全国のJR線を走る普通列車・快速列車が5日(回)分乗り放題となる乗車券です。
発売価格は12,050円。1日あたりの運賃が2,410円相当分以上となる区間を乗車すれば元が取れるということで「破格のスーパーチケット」などと呼ばれています。

春休み、夏休み、冬休みのシーズンに合わせて発売されます。
2023年冬は12月1日(金)から12月31日(日)までの発売利用は12月10日(日)から1月10日(水)までです。

なお名前に「青春」とか「18」とかあるので、よく「年齢制限でもあるの?」と聞かれますが、年齢制限はありません
実際には高齢者の利用客も少なくなく、逆にこどもが使っても問題ありません(こどもも同額なので、元を取るのは大人の2倍大変ですが)。

また、「青春18きっぷ」は5回分が1枚のきっぷになっています。その日最初に使用するときに、改札口などで利用日の記入を受けます
日程が連続している必要はなく、旅先で数日間の滞在をする場合にも、使用しない日を設けることができるので経済的です。
また、日付を複数回分記入してもらうことで複数人数での利用も可能。例えば「2人で2日間(4回)+1人で1日間(1回)」といった使い方でもOKです。
それぞれの旅のスタイルに合わせて、上手に使いきることができるのも「青春18きっぷ」の大きな特長です。

「青春18きっぷ」が初めての方は、「青春18きっぷ」のつかいかたQ&Aもあわせてお読みくださいね。

破格のスーパーチケットは、途中での乗り降りも自由。
「降りてみたくなったらふらっと降りてみる」という旅のスタイルにもぴったり

「青春18きっぷ検索」を活用しよう

「乗換案内」は「青春18きっぷ検索」という、「青春18きっぷ」で利用できる交通機関だけに絞った検索機能を用意しています。
「青春18きっぷ」で利用できない交通機関を除外しながら最適経路を一瞬で検索してくれるので、とても便利ですよ。

冬こそチャレンジ!鉄道を満喫する「青春18きっぷ」長距離コース 
~首都圏⇔関西編を例に~

これまで筆者はこのnoteで「青春18きっぷ」を2回取り上げてきました。
春の記事では「青春18きっぷ」初心者の方に向けて入門編を、夏の記事ではさらに足を伸ばしたり宿泊したりするプランをご紹介しました。

今回は、「青春18きっぷ」を駆使して長距離移動をしてみよう!という場合のプランニングとそのコツを、もっとも移動需要が旺盛である三大都市圏間で移動する場合を例に紹介します。

首都圏~中京圏・関西圏の所要時間

・東京~名古屋 約6時間
・東京~大阪  約9時間
・名古屋~大阪 約3時間

首都圏~中京圏・関西圏を「青春18きっぷ」で移動する場合の所要時間目安はおよそ上記の通りです。
新幹線を利用する場合の3倍~4倍の時間がかかります。首都圏~中京圏・関西圏は「移動だけで1日使う」くらいに考えておくとよいかと思います。

実際に「青春18きっぷ検索」で検索してみた

例えば、「青春18きっぷ検索」で「東京→大阪」を土休日ダイヤ 9:20発で検索すると次のような結果が出ます。

「東京→大阪」を青春18きっぷ検索してみた

はい。ひたすら電車に乗り続けるわけで、しかも乗換が多くてなかなかハードであることはお分かりいただけるのではないかと思います。

何が「青春18きっぷ」長距離移動をハードにさせるのか

「青春18きっぷ」で長旅をするのがキツくなる理由は、ただ「時間が長い」というだけではないんですね。主に以下のものが挙げられるかと思います。

・ほとんどの列車は自由席のため、着席が保証されない
・区間によっては「ロングシート」主体であり、疲労感が大きい
・普通列車は車両によってお手洗いがなく、トイレの心配をすることも
乗換が多く、しかも階段を使って別のホームに移動する必要がある場合も

旅の前後で十分な休養を取るなど、体力と相談して無理のないスケジュールを組むのはもちろんのことですが、旅の途中の疲労を軽減するための工夫も色々あります
これから、区間ごとに少しでも旅をラクにするコツを紹介していきますので、参考にしてみてください。

① 【東京~熱海】 普通列車グリーン車を活用♪

(所要時間:約2時間 車内お手洗い:あり)

この区間を走る東海道線は、ほぼすべての普通列車にグリーン車が連結されています。この普通列車グリーン車は「青春18きっぷ」利用であっても別にグリーン券を購入することで乗車できます
ゆったりしたシートピッチの回転式のクロスシートとリクライニングシート、しかもテーブル付きで、特急列車と変わらない快適な空間です。

普通列車グリーン車の一例。
眺望なら2階席、荷物が多いときや乗客が少ないときは平屋部分がおススメ

気になるお値段ですが、51km以上の利用で平日1,000円、土休日と年末年始は800円
JRE POINTを貯めている方なら、1回600ポイント(600円相当)で乗車できるので、とてもおトクです。私も普通列車グリーン車連結区間で18きっぷを使うときはほぼこれです。詳しくはJRE POINT公式サイトにて。

さらにこの冬の青春18きっぷシーズン中には交換ポイント数が400ポイント(400円相当)に割引されるという破格のキャンペーンも実施されています(交換申込期間:2023年12月1日~2024年1月31日)。これはもう使わなきゃ損ですね!

※グリーン料金は2024年3月に改定が予定されています。

② 【熱海~豊橋】 ロングシートが多め。でも「乗り得列車」は狙えなくもない

(所要時間:約3時間~3時間半 車内お手洗い:ないこともある

静岡県区間は優等列車の運転が少なく、「18きっぱー」(「青春18きっぷ」ユーザーのことをこう呼びます)の間では「距離の割に時間がかかる難所」とよく言われる区間です。
熱海~豊橋間を直通する列車の本数は少なく、時間帯により途中2~3回の乗換があります。
途中「興津~静岡~島田」間は運行本数が増える区間で、下り列車の場合「熱海・沼津発島田行」から「興津発浜松行」に乗り換えるシーンがしばしばあります。この場合、興津~島田間ではどこでも乗換可能ですが、始発駅である興津駅での乗換が、空いている可能性も高くおススメです。乗換案内でも、同一種別同士の乗換は原則としてなるべく手前の駅になるようにしてありますよ。

この区間の普通列車に主に使用される「313系」または「211系」と呼ばれる車両は一般の通勤電車と同じ「ロングシート」が主体です。賛否は色々ありますが、一般に長距離移動ではロングシートよりも「クロスシート」のほうが楽といわれ、その意味ではちょっとツラい区間が続きます。

ロングシートとクロスシートの概念図(一例)。
クロスシートはさらに、回転が可能で多くはリクライニング機能も備える「回転式」、
背もたれが表裏両用で前後に向きを変えられる「転換式」と、
いわゆるボックス席のような「固定式」に大別される

また、この区間の211系にはお手洗いがついていません。211系と313系が併結している場合はセーフですが、もし211系単独編成の列車にあたってしまった場合は、駅での乗換の際にお手洗いに寄っておくのをお忘れなく。

313系(左)と211系(右)。
静岡地区の211系にはお手洗いの設備がない

ただ、この区間の移動を楽にすることができる列車がないわけではありません。その2つをご紹介します。

◆沼津~浜松間の「ホームライナー」に乗る
平日に限りますが、この区間では朝晩に「ホームライナー」という座席定員制の列車が運行されています。使用する車両は「ふじかわ」「伊那路」に使用されるのと同じ特急型車両で、快適性が高く、しかも特急列車にも劣らないスピードを誇るのでおススメです。「青春18きっぷ」と別に乗車整理券(330円)を購入すればOKというお手頃さも魅力です。

※東海道線ではこのほか名古屋~大垣間でも「ホームライナー」が運転されています。普通車は「青春18きっぷ」で利用できますがグリーン車は指定席のため「青春18きっぷ」では利用できないので注意。

◆「313系8000番台」を狙う
「313系8000番台」というのは、かつて名古屋地区の中央線で座席指定制列車「セントラルライナー」に使用されていたハイグレードな車両です。車両は柔らかい転換クロスシートを備えるほか、車端部のボックスシートにはテーブルが備え付けられています。
2022年春に、車両が名古屋地区から静岡地区に「異動」し、東海道線では熱海~浜松・豊橋間の普通列車に使用されています。
313系8000番台がどの列車に使用されているかは、一般の時刻表や乗換案内ではわからないのですが、有志のサイトや X (Twitter) などでその情報が出ていることもあるようなので、参考にしてみてもいいかもしれません。

313系8000番台(中央線「セントラルライナー」運用当時の姿)
専用塗装なので一目で見分けられる
2022年春、静岡地区に転属。
18きっぱーに対する「救世主」ともいわれた

③ 【豊橋~米原】 設備も速さも必要十分。途中下車もしてみよう

(所要時間:約2時間 車内お手洗い:あり)

豊橋~大垣・米原間では、主に313系の転換クロスシート車が「特別快速」「新快速」「快速」で運転されており、本数、スピードとも便利な区間です。
日中、豊橋~大垣間と大垣~米原間は運転系統が分かれているため、大垣駅で乗換が発生します。特に下り方向の場合は編成両数が短くなる乗継のため、駆け足で乗換する姿が多く見られ、夜行快速列車「ムーンライトながら」が運転されていた時代から「大垣ダッシュ」とまで呼ばれていた始末。危ないので、駅構内では走らず、ゆとりをもって乗り換えましょう
なお、土休日は平日よりも豊橋~大垣間で直通する快速列車が多めです。直通の列車を使えば大垣での乗換苦行も回避できます。

なにも無理して乗り続けなくても、「青春18きっぷ」は途中下車が自由ですから、例えば名古屋で途中下車して、きしめんだの味噌カツだの手羽先だのを楽しんでみるのも手です。旅の途中の街も楽しめるのが、「青春18きっぷ」の最大の醍醐味なのですから!

④ 【米原~大阪】 新快速でひとっとび。「Aシート」も活用できる!

(所要時間:約1時間半 車内お手洗い:あり)

米原~大阪間では新快速が日中は毎時1本、朝晩は毎時2~3本程度運転されています。
2022年春のダイヤ改正で米原~草津間の新快速が減便となってしまったのが少々ツラいところ。乗換案内を駆使し、列車の時間にうまくあわせてスケジュールを組んでいきましょう。

新快速のうち「野洲・草津~姫路・網干」間では、2019年に新たに登場した「Aシート」も利用できます
「Aシート」は全席指定席で、リクライニングシートにテーブルが付いているのはもちろんのこと、電源コンセントやWi-Fiも完備しているので、長旅で消耗したスマホのバッテリーの充電にもぴったりです。
「新快速」のスピードを加味すれば、その移動の質は在来線特急とほぼ同等
例えば、先ほど図示した土休日の旅程で17:17発の「新快速」に乗車した場合、野洲で降りればその次に出る野洲始発の「新快速」が「Aシート」を連結しています。
「Aシート」の指定席券は840円です(「青春18きっぷ」では「新快速[Aシート]チケットレス指定席券」は併用できないので注意)。

JR西日本 新快速「Aシート」
「Aシート」内装の一例。
速度も設備も快適さもすべて兼ね備え、「青春18きっぷ」で特急同等の旅ができる

「青春18きっぷ」のつかいかたQ&A

おしまいに、基本的な「青春18きっぷ」の使い方をQ&A形式でまとめました。再掲になるので、「青春18きっぷ」のルールがわかっている方、すでに過去の「青春18きっぷ」関連記事を読んだことがある方は読み飛ばしてください

① 乗れる列車は決まってるの?

「青春18きっぷ」で乗車できるのは原則「普通列車、快速列車」のみとなっています。

JRの列車は、大きく「急行列車」と「普通列車」に分けられます。
「急行列車」とは、乗車券のほかに急行券を必要とする列車のことで、新幹線や特急列車(特急って「行」の略なんです。)、数はめっきり少なくなった(狭義の)急行列車もこれらに含まれます。
一方「普通列車」とはこの「急行列車」以外の列車をさします。乗車券だけで乗れる「普通」「快速」「特別快速」「新快速」などはもちろんのこと、「ホームライナー」などの乗車整理券制の列車もこれに含まれます(乗車整理券は別に必要です)。

つまり「青春18きっぷ」は簡単に言えば「新幹線や特急などはダメ、それ以外のJRの列車なら自由に乗れる」というきっぷなのです。

② 実際どれくらい得になるの?

「青春18きっぷ」でどれだけ得になるかは、無論どれくらいたくさん乗るかによってきます。
今回は参考として、東京駅と大阪駅からの日帰りで「青春18きっぷ」1回分の元が取れる(往復で2,410円以上となる)おもな行先をまとめてみました。

(  )内は、元が取れるその先にあるおもな目的地です。

【東京発】
・東海道本線:
  二宮(にのみや)駅以遠(小田原、熱海)
・中央本線:
  四方津(しおつ)駅以遠(大月、甲府)
・青梅線:
  鳩ノ巣(はとのす)駅以遠(奥多摩)
・高崎線:
  籠原(かごはら)駅以遠(深谷、高崎、前橋)
・宇都宮線:
  間々田(ままだ)駅以遠(小山、宇都宮)
・常磐線:
  神立(かんだつ)駅以遠(偕楽園、水戸)
・総武本線:
  日向(ひゅうが)駅以遠(成東、銚子)
・成田線:
  久住(くずみ)駅または空港第2ビル駅以遠(佐原、成田空港)
・外房線:
  新茂原(しんもばら)駅以遠(茂原、上総一ノ宮)
・内房線:
  巌根(いわね)駅以遠(木更津、君津、岩井、久留里)

【大阪発】
・JR京都線:
  野洲(やす)駅以遠(近江八幡、彦根)
・JR神戸線:
  加古川(かこがわ)駅以遠(姫路)
・福知山線(JR宝塚線):
  下滝(しもたき)駅以遠(福知山)
・関西本線(大和路線):
  月ヶ瀬口(つきがせぐち)駅以遠(伊賀上野)
・和歌山線(王寺から):
  五条(ごじょう)駅以遠(橋本)
・阪和線:
  紀伊中ノ島(きいなかのしま)駅以遠(和歌山)

いかがでしょうか。
案外近場の往復でも元が取れてしまうことがわかるかと思います。

③ 鈍行だとなかなか時間がかかるんじゃない?

もちろん、新幹線や特急を使うよりは時間はかかりますが、②で示した「元が取れるエリア」は概ね東京、大阪からそれぞれ1~2時間圏内におさまる程度です。

退屈に感じそうなら暇つぶし道具を持っていくとよいでしょう。
スマートフォンでも良いですが、移動が多いとバッテリーを多く消費する傾向があるほか、情報収集などで使う量も増えてきます。
長時間の鈍行旅は少々バッテリーの心配があるので、電池のいらない単行本の漫画や文庫本の持参もおすすめです。
筆者は読書も趣味なので鞄に文庫本は入っているのですが、たいていは車窓を眺めるだけで時間が過ぎてゆきます…(本の話はいずれ…)

④ 「青春18きっぷ」の旅にあると便利なものって?

◆ジョルダン「乗換案内」
「乗換案内」は「青春18きっぷ検索」という、「青春18きっぷ」で利用できる交通機関だけに絞った検索機能を用意しています。
「青春18きっぷ」で利用できない交通機関を除外しながら最適経路を一瞬で検索してくれるので、とても便利。ぜひいつでも使えるようにしておきたいものです。
(あ、これはちゃっかり宣伝になってました…(*´ω`*))

◆本の時刻表
「乗換案内の中の人が何言うてんねん!」とツッコまれそうですが、スマホの画面でできないこともあります。
本の時刻表は、列車の乗継、接続関係が一目でわかるように工夫されていて、「青春18きっぷ」を長距離で利用する場合など乗継が多い場合のスケジューリングに大変重宝します。乗換案内との併用が◎。

筆者のおすすめは、JTBパブリッシング刊「JTB小さな時刻表」や交通新聞社刊「全国版コンパス時刻表」。コンパクトな軽量サイズながら情報量が豊富です。

◆モバイルバッテリー
令和の今では、新幹線でも飲食店でもコンセントが当たり前のように見つけられるようになりましたが、普通列車の旅ではなかなかコンセントにありつけません。
前述の通り、移動が多いと電池消費が増えます。スマホの電池切れを防ぐため、予備のバッテリーがあった方が良いでしょう。宿泊旅行の際は、スマホ自身だけでなくモバイルバッテリーの充電用ケーブル類もお忘れなく。

◆リュックサックなど、両手が空く鞄
この十数年で国内旅行でもキャリーケースが普及しましたが、「青春18きっぷ」の旅には不向きです。
どうしても徒歩移動距離が長くなりがちなこと、さらに地方路線の駅では階段移動も多く、段差があるとキャリーケースを持ち上げる必要があることからこれも大変。
そこで、リュックサックなどで荷物を背負って運ぶのが賢明です。両手が空くと行動力も高まります。そして荷物の重さは疲労に直結するので、極力少なめに。旅が長期間にわたるときは、宿の洗濯機を上手に活用しましょう。

⑤ 5回分使いきれない気がするけど?

「青春18きっぷ」は5回分のまとめ買いですが、その5回以内の旅行でトータルとして購入額の元が取れていれば、全部使いきらなくても大丈夫。
あらかじめ、利用期間中にどこへどれくらい乗車するのかをある程度計画しておくと良いでしょう。

⑥ 指定席は使えるの?

普通・快速列車の普通車指定席は、別に指定券を購入すれば「青春18きっぷ」で乗車できます。
普通車指定席を連結したおもな列車には、北海道の快速「エアポート」、瀬戸大橋線の快速「マリンライナー」などがあります。
全国を走る観光列車の多くや、「SL(DL)やまぐち号」といったSL列車も、実は「青春18きっぷ」に指定券の追加購入で乗れちゃいます。乗りたい座席が「普通・快速列車の普通車指定席」かどうかを確認して利用しましょう。

※なお、グリーン車は自由席のみ利用可能です(指定席は不可)。

⑦ 普通列車が運行していない区間は通れるの?

北海道の札幌・千歳方面⇔帯広方面を結ぶ石勝線「新夕張~新得」間は、普通列車の運行がないため、同区間のみを利用する場合に限り「青春18きっぷ」のみで特急列車(「とかち」など)の普通車自由席に乗車できます(別に特急券は不要)。ただし、他の区間にまたがって乗車することはできません。

また、2016年の北海道新幹線開業により、在来線で本州と北海道を行き来する方法がなくなりました。
この代替として「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」が発売されています。「青春18きっぷ」とセットで利用することで、北海道新幹線(奥津軽いまべつ~木古内間)と道南いさりび鉄道線(木古内~五稜郭間)に片道1回乗車できます。

おわりに

最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は「青春18きっぷ」を使った長距離移動の話をしました。なかなか時間の取れない筆者は最近はその頻度も少なくはなりましたが、「青春18きっぷ」での長旅に挑戦してみたい方の一助になれば幸いです。

本当はほかの方面へ行く場合のことも書きたかったのですが、関東~関西の話だけで思った以上にボリューミーになってしまったので、またの機会にしたいと思います。
「この方面の旅のコツを聞いてみたい!」など、リクエストがありましたらぜひコメントでお知らせください。


※本記事に記載した運賃・料金は、2023年12月21日現在のものです。変更となる場合がありますので、ご了承ください。
※記事内の写真はすべて筆者撮影



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