甲子園速報 第1回 「全試合観戦を掲げてきた理由」


おはようございます、こんにちは、こんばんは。

さて、8月は甲子園特集ということで、今大会の注目ポイントのお話をしたいと思います。

といっても、どこが優勝するかどうかという話をするわけではありません。どういうポイントを見ていくかという話を参考にしていただければと思います。

今年で僕は夏の甲子園19年連続出場になります。
19年連続といってもただ出場しただけではありません。全試合観戦を掲げて甲子園に通うようになって19年です。少なくともあと1年はやって箔をつけたいと考えています。

実はこの夏の甲子園1大会観戦をめちゃくちゃ大事にしています。
僕を知っていただく上ではすごく重要なことなので、参考にしていただければと思います。




甲子園速報 第1回「全試合観戦を掲げてきた理由」




僕がなぜ全試合観戦を掲げているかというと「お金になるから」ではありません。
確かに、今でこそお金にはなります。今は、大会中の速報コラム2本を毎日書いて、大会17日間ですからこの短期間で儲けられるところはあります。

しかし、もともとネットメディアが主流になるまではそこまで稼げませんでした。
紙媒体の時は担当校みたいのを決められて、そのチームが勝てば行数が増えます(それによって原稿料も上がる)が、1回戦負けだと数行しかない。そして僕の担当はよく負ける。

ですので、お金儲けを軸として全試合観戦を掲げたわけではなかったんです。
では、なぜ、そんなお金にもならないことを始めたのか。

「甲子園の1大会を見れば、甲子園で勝てるチームとは?どんなチームかがわかる」


という話を聞いたからです。
それ本当?甲子園で勝てるチームがどんなチームかわかるならやってみようと、2003年から始めました。ダルビッシュが高校2年生の時です。

2003年は甲子園練習から取材に行きました。今年はコロナによって開催されませんが、甲子園出場校が大会前に練習を行います。これが結構、勉強になりました。
ファールグラウンドを広々と使って練習するチームもあるし、クッションボールの練習をからやるチームもあれば、楽しそうにバッティングするチームも。甲子園常連、伝統校はやはり唸らされます。

回数を重ねるうちに、いろんな学校にも出会いました。花巻東のカバーリング練習は衝撃的でした。2009年のセンバツかな。ちなみに、センバツの方が甲子園練習の設定時間が長く、いろんなことをしてくるチームがあります。

で、全試合観戦の方は、プレーボールから終了までくまなく見て、試合が終わると、インタビュー通路に行って、試合を分けた場面をクローズアップして、監督や選手に話を聞いていくという作業をやりました。

毎試合、毎試合、あの場面だよなぁというのが見る側にあるけど、プレーする側がどうだったか、そのすり合わせ作業で学ぶことも多かったです。ちなみに、この2003年に駒大苫小牧が大差で勝っていたところ、雨でノーゲームになり、翌日敗北。翌年の初優勝というドラマを目の当たりにしました。


参考までにお話をしますと2004年に初優勝した駒大苫小牧は突き抜けた感じがしました。


今までは馬なりでやっていたのが、攻撃にも守備にも走塁にも限界を作らず、突き抜けた印象でしたね。甲子園に来て遠慮はしないんですけど、どこか探りながら試合をしているというのはあるのかもしれませんね。

駒大苫小牧なんて、当時では無名に近いくらいの印象なのに、戦っている姿はまるで甲子園常連校みたいだったんです。これって、何がそうさせているのかなと思ったりするのですが、意外と大きいことなのかなという気はします。つまり、取り組みでしょうね。

で、冒頭に「甲子園で勝てるチームは何かが分かる」という話をしましたけど、これ実際、どうなんだ?と思いますよね。


甲子園で勝てるチーム=自ら流れを渡さない


これ、本当に分かるんです。
じゃ、それが何かって言うと説明しにくいんですけど、言ってみれば、「こうすれば負ける」ということをしないことが一つですね。

でも、実際はどんなチームでも「こうすれば負ける」戦いを試合の中でしてしまうものです。

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