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歌枕/住之江

歌枕うたまくら住之江すみのえ

☆どこ?

 大阪府大阪市住之江区。
 松の名所。
 《松》と《待つ》を掛けて、
 《女性が待つ》
 という和歌の歌枕に
 詠まれることが多い


☆百人一首では誰が?

18.藤原敏行
  住之江の
  岸に寄る波
  よるさへや
  夢の通ひ路
  人目よくらむ


☆百人一首の歌人による
 《住之江》

・紀貫之/貫之集
うちしのび いざ住の江に 忘れ草 忘れし人の またや摘ぬと

住の江の 朝みつ潮に みそぎして こひ忘れ草 摘みて帰らむ

・凡河内躬恒/古今和歌集
住の江の 松を秋風 ふくからに 声うちそふる おきつしら浪

・伊勢/後撰集
住の江の 目に近からば 岸にゐて 浪の数をも よむべき物を

・源俊頼
住の江に 神さびにける 松なれば 波もしづえに ゆふかけてみゆ

・藤原顕輔
住の江に やどれる月の むら雲は 松のしづえの かげにぞありける

・藤原俊成
幾返り 波の白木綿 かけつらむ 神さびにける 住の江の松

しき波にたのみをかけし住の江の松もや今は思ひすつらむ

・藤原実定/千載集
ふりにける 松ものいはば 問ひてまし むかしもかくや 住の江の月

・源実朝
すみのえに おふてふ松の 枝しげみ 葉ごとにちよの 数ぞこもれる

年ふれば 老ぞたうれて 朽ちぬべき 身は住之江の 松ならなくに

住之江の 岸の姫松 ふりにけり いづれのよにか 種はまきけむ


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