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中目黒の花瓶屋さんと生成AIアート展

中目黒にとても素敵な花瓶屋さんがあった.

店員さんもとても優しく,昨日焼いたばかりだという陶器の花瓶を見せてくれたり,釉薬を使った着色の方法を教えてくれた.
店内もアートチックで,ピカソをはじめさまざまなアート作品集が置いてあった.
「この花瓶の模様は,抽象絵画から影響を受けているのでしょうか.」
そう聞くと店員さんは.
「一見抽象画に見えるかもしれませんが,私にとってはものすごく具体な作品なんです.」と教えてくれた.

一つの作品を「私」の知ってる言葉で簡潔にまとめてしまうのはよくないことだと思った.
その人の作品が意図するもの,伝えたい思いまで一歩踏み込むこんで鑑賞することができたら鑑賞体験はもっとよくなると思った.


その後,ライゾマティクスの生成AIアート展を見に行ってきた.


AIによって生成された画像はどんな価値を持つかを問いかける,挑戦的な展示だった.

個人的な感想としては,価値を探索するようなアート展は自分好みではないと思った.
価値を鑑賞者に問いかける展示より,エゴ・独自性を全面に表現したアートが好きだ.

その点で,近年の生成AIアートは面白みに欠けるかもしれない.
生成AIを使うと,それっぽい画像や作品を簡単に大量に作れてしまう.また自分の写真を元にそのAIをfinetuningすることも非常に容易になってきた.そうして出来上がったものに意味を与えるのは鑑賞者じゃない.作り手であるべきだと思う.自己の表現の一つとしてAIを使う方が自分好みだと,そう思った.

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