トータル・ウーマンを目指せ―女の子のシナリオ

テレビが現代の少年少女たちの、男女の性役割についてどんなシナリオを用意し、語りかけているかを見てみよう。
ご記憶の方も多いと思うが、ゴージャスでいかにも魅惑的な女性が、自分の性的な魅力と自信のほどを誇示するCMがあった。
血の気の多い青年なら、思わず見とれてしまうことだろう。
とすれば、血の気の多い若い女性の注意を惹くのも当然だ。
その女性は、25年前のあのダンスパーティのお目付役と寸分たがわぬメッセージを歌いながら視聴者に伝える。
”あたし、ベーコンは自分で買えるわ。
それをフライパンで上手に炒めるの。
それでいて、いつもあなたを男でいさせてあげる・・・”
いやはや、こんなふうに語りかけられては、女の子なら、そのベーコンを買わずにはいられない。
いや、それだけではない。
人付き合いが怖い人には信じられない。
■参考記事：人付き合いの怖い
女の子たちは、男たちにこんなメッセージも送るようになる。
「私は男と同じ仕事について、同じ給料をもらえる女よ。昔ながらの主婦業もこなせるし、あなたをベッドの中でバッチリ誘惑することだって得意よ。
もちろん、おいしいディナーもつくるわ。
私こそトータル・ウーマン、何でもこなせる女なの」