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ライブハウスのチケットノルマを達成出来ないミュージシャンへ


先日「ライブハウスが利益求めたらあかんのか?」というツイートがバズった恭平さん。これに対して多くの人が共感の声を上げましたが、1部のバンドマンからは批判の声が上がりました

ミュージシャンじゃない人達の意見はさておき、
「要は俺ら頑張ってんだからノルマなんて取るんじゃねーよ」って事ですか。
相手がお母さんだったら譲歩してくれるかも知れないね!

**そんな頑張ってライブハウスに出演して

消耗しているバンドマンに朗報です!**

だったら自分達でスタジオライブをしてみれば良くない?

スタジオライブとは?

最近東京都内のスタジオ及び大型のカラオケ店舗ではバンド演奏が出来るようなスペースを用意している店舗が増えました。具体的な店舗はここでご覧ください

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経費的な差はどれくらいあるのか?

箱のサイズにもよりますが一般的にノルマで苦しんでいる人たちが出る箱のサイズはキャパ150人前後の箱であることが多いと思うので、そこでの平均的なノルマを例にあげたいと思います。

平日で2500×7=17500円
土日で2500×10=25000円

これが1回のライブ経費だとしましょう、因みにスタジオ練習などの経費はややこしくなるので今回計上しません。
次に渋谷のゲートウェイスタジオの1番大きい部屋のレンタル料を見てみましょう。

土日及び平日夕方以降 1h/4500円

ライブとなるとリハーサルを含めどんなに効率よく回しても3時間は必要でしょうから最低13500円となります。
単純に差し引きすると4000円浮きますね。土日だと11500円になるので
結構変わってきます。しかもクソ長え本番までの待ち時間を大幅にカット出来るので時間的節約と考えると凄くコスパが良い。

ちなみに部屋のサイズを心配される方がいるかと思いますが、以前音楽教室の発表会で利用したことがありまして、出演者の他に観覧者が20人以上入っても少し余裕がありました。
つまり10枚のノルマを捌けられない人たちであれば埋まることはありませんのでご心配なく。

スタジオライブでやる事**

1.音響のセッティング
2.リハーサル
3.お客さんの受付
4.ドリンク出し
5.演奏
6.物販
7.お見送り
8.掃除&片付け&退出
9.精算

セッティングや演奏に関しては普段自分たちで行っている事ですが、それ以外にスタッフが行ってくれる作業もスタジオライブでは全部自分たちで賄う必要があります。一応補足すると太字で書いてあるのがライブハウス側がやってくれる事です。演者側もやる事で被っている部分はありますが、エクセル管理や精算で純利や粗利の計算までやってる人は恐らくいないでしょう。

尚ドリンクを作ってお渡しするのは違法になってしまうので、ここでは買ってきた缶やペットボトルのドリンクを渡す必要があるので注意。実際それもグレーだけどな!!!

儲けの分岐点はどこか

ライブハウスであればノルマ分から上が儲け分になりますので25000円からですね、それに対してスタジオライブは時間配分や値段設定も自由なのでその点かなり融通が利きます。
分かりやすいように2500円+1ドリンクとして
合計3000円がお客さん1人辺りの収益と考えて先ほどの渋谷ゲートウェイのレンタル料金と計算してみましょう

レンタル料17500÷3000円=約6人

超えれば黒字となります、提供するドリンクもスーパーで用意すれば1つ100円もしないので利益率としてもとても高いのが分かります。
これであれば今まで赤字を垂れ流した上で更に身銭を切って開いていた打ち上げも当日の収益で賄えますね!

スタジオライブで出来ない事

金銭面だけで見たら圧倒的に便利なスタジオライブですが
勿論デメリットもあります

・ライブ演奏時の照明操作
・ライブやリハーサル時のリアルタイムPA操作
・控室や導線の確保

当然自分達以外のスタッフがいないので1回でもセッティングしたらそこから動かすことができません。
つまりお客さんが入った際に音が変わってしまってもスタジオライブではどうすることもできません。
更に曲を盛り上げる上で欠かせないストロボやバラードの際にスポットライトを当てるなど雰囲気に合わせた照明作りも勿論出来ません。

もしどうしても必要な場合は人を雇うことになります。
ただでさえお金のないバンドマンやミュージシャンは気軽に

「音楽の友達に頼めばよくね?」

なんて簡単に考えている人結構いますが、お小遣い金額でやってくれるのは最初だけで、いつか友情にヒビが入るので絶対にやめたほうがいいです。
人の善意も一方通行では「こんなにしてやってるのに」という感情に変わるのが人間です。
それを中和するために必ず相手側へメリットやお金が必要だと断言します。
何故ならば僕自身も過去に失敗しまくってるから。

導線とはステージまでの通路の事で、これがないとスムーズにステージに上がれなかったり、お客さんから丸見えとなってしまい演出的に残念な感じになります。また部屋は1つしかないので、控え室もありません。
秋葉原と高田馬場のスタジオノアであれば別室がありますがその分料金が高かったはず、"結局何をするにもお金よのう"

実際にやって失敗してみれば分かる

僕はプロデュースしているルナのファンミーティングを行うことがありますが、それこそ基本的にはレンタルスペースでやるので入室から撤収まで全部自分たちで行います。

ライブハウスのような演出は不要ですが、正直チケット代を3500円にしても足りない位大変です。

どんなに準備しても当日必ず何かしらのトラブルがありますし、それによりイベントが遅延したりすれば当然超過分の料金を支払う必要があります。
よくライブハウスの撤収時間過ぎてんのに呑気に着替えしたりダラダラ喋ってるやついるけど、本来その時間には延長料金が掛かるんだよ。

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ライブハウスのスタッフも人間だし生活がある**

ここまで読み進めてもらえばお分かりかと思いますが、スタッフも人間です。HONDAのASIMOとかソフバンのペッパー君みたいに電気で動いてない。でも電気で動くロボットですら電気代かかるわけですよ。

人間はご飯を食べますし、寝る場所も必要です。生きる為にミュージシャンの夢を支える為にライブハウスで働いてくれています。

そんなスタッフがいるからこそミュージシャンは演奏以外の知識や経験が
全くなくともライブを成功させることが出来るんです。

そんなことも想像できない人間にお客さんの気持ちが分かるのでしょうか? そんな人間にファンがつくのでしょうか?

**自分本位にしか考えられないような

人間が売れるわけねーだろ。**

ノルマがきついのであればライブ回数を減らして一回のライブでお客さんをたくさん連れてくる努力をしたり、1人でも多くのファンを獲得できるように工夫を凝らすべきです。

そんなにノルマを払うのが嫌ならファンがつくまでYouTubeで弾いてみたや歌ってみたを根気よく投稿している方がよほど効率的ですよ。
適当にバンドをブッキングしたりノルマの金額に見合わないような箱があることも事実です、そんな場所には二度と出なければいいだけ。

ガラガラのライブハウスで「俺達について来れるか!!!!」って叫んだら虚しくエコーの音だけ響き渡る人生とか誰だって嫌に決まってるじゃん。

だからこそ起きた事や問題を他人や環境のせいにせず、自分で変えようと努力と工夫をするミュージシャンだけが結果を出すと僕は思います。

説教臭くなっちゃったけどこれを読んでちょっとでもライブハウスの
人の気持ちを汲み取ってくれれば嬉しいです。

そんでライブハウス側の人に提案なんですけど、職業体験みたいな形でライブハウスで単発的に働いて貰う制度はどうでしょう?
報酬の形はお金じゃなくてもいいと思うんですが、結局体験してもらうのが一番手っ取り早いんじゃないかなって僕は思います。

「うちそれをやってやんよ!」ってライブハウスがいらっしゃったら是非お願いします。

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