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大人の「やり直し英語」はともかく「繰り返す」こと

ネット上には英語学習についての広告がやたらに流れている。

だいたいが「あんなに出来なかった私が通訳デビュー!」式の「英語ができると、ちょっとお得かも」っていう思い込みをくすぐるパターンが多い。
その他に多いのが「いきなり短期間でネイティブ並みに」みたいなもの。

いずれもマユツバなので、ダマサれないように(笑。

そもそも、「ネイティブ並み」でなくても母語以外の外国語でコミュニケーションをとることはできる。

特に相手がネイティブの場合であれば、初級レベル(CEFRのA2レベル。英語だと英検準2級あたり)の能力があれば、(相手が必要な忖度をあれこれしてくれるはずなので)必要十分なレベルの意思疎通はできる。

なので、まずはこの「初級レベル」をモノにすることを目指そう。

「初級レベル」だからといって、甘く見ることなかれ。
いくつかの外国語を学んできての実感だが、このレベルがしっかり身につくと、出来るようになることが大きく広がる。

何より、たいていの文章が時間をかければ辞書を頼りに自分で読めるようになる。
こうなると、その言葉で楽しめる範囲がぐっと広がって面白くなる。

幸い英語は、他の言語に比べると特にこの「初級レベル」が習得しやすい。

ただし、この習得にはコツがある。
特に、学生時代に学んだことはすっかり忘れていて、ほぼ白紙の状態から「やり直し英語」に取り組む人は注意してほしい。

「初級レベル」の学習では、「ひとつずつ着実に」は忘れてしまおう。

文法事項というのは、単独で存在している訳ではない。
言語というのは、いくつもの文法事項が関係しあって構築されている。

なので、ひとつずつの文法事項をそれぞれにきちんとアタマに入れても、それぞれの間の関係性がはっきりと見えなければ、言葉の全体像が見えてこない。

だから、文法書を最初の単元からきっちりと学んでいくより、大雑把な理解でいいので何度も繰り返して学習する方が効果的。

ただし、一番の問題はどういう教材を使うか。
英語の場合、他の言語に比べると初級レベルの文法が比較的シンプルな構造になっているので、その部分だけを扱った教材というのがものすごく少ない。

実は今、ブログの方で「大人のやり直しのための初級文法」をぼちぼちとまとめつつある。ある程度まとまってきたら、さらに肉付けをしてnoteでも公開する予定(多分、有料で)。

とりあえずは、高校受験レベルの「中学校英語の総復習」的な教材を繰り返しさらう(最低3サイクル)ことをお勧めする。
また、これを効果的にやるには、あまり長い期間をかけない方がいい。短期間で回数多く繰り返した方が記憶への定着がいい。

最低3サイクルを長くても3ヶ月(できれば2ヶ月以内)でやりきるつもりで。

これをやり切ると、おそらくその後は「英文の見え方」が変わっているはずだ。
本気で「やり直し」たいなら、ぜひともチャレンジを。

コミュニケーション・デザイナー。実態は翻訳とか通訳とか(英⇔日)。 外国語学習についてあれこれ書いていきます。 https://office-unite.com/