元祖平壌冷麺屋note(31)
「元祖平壌冷麺屋です」
朝、通い始めて2回目の美容院の担当の人に勤め先を訊かれ、答えた。先月には、娘を連れてきたので、正確には3回目か。
ゲーム、漫画、ワンピースの話で盛り上がる。
そのあと、娘と新神戸駅へ。改札前に置かれている、ストリートピアノで度胸試しをするためだ。自転車に乗っているときは、「私が先に弾くから、パパは、あとね」と張り切っていた娘が、本番直前に、少々怖気付いたのか、自分が前座をすることになった。
冷麺を練りすぎて、ガチガチになっている両手を持て余しながら、あるがままに演奏をしたら、思いがけずギャラリーから拍手を頂いた。恥ずかしいので、軽く会釈したけど、後から、もっと丁重にお辞儀をすべきだったと反省した。
さて、娘のファーストテイク。何度もやり直しながら、最後まで弾き終えた。向かいの売店で、お疲れ様のオロナミンCと缶コーヒーを購(もと)めてから、乾杯して、簡単な総括をした。
娘は緊張してしまい、いつものように弾けなかったようだ。コンクール予選でも、いつもとは違うピアノで、お客さんの前で弾くから、緊張に慣れるようにしたいね。緊張を少なくするためには、練習を沢山することが大事だよね、と話し合った。
帰り道に、柔軟剤を購入しようとコンビニに寄ったら、レジの店員さんが、娘と同じピアノ教室に通う同級生のママさんだった。駅でピアノを弾いてきたことを話すと、ママさんは、娘さんがすぐにそのピアノで弾きたがるので「恥ずかしいから、もっと上手になってから弾こうね」と言って、制止しているとのこと。娘と性格が正反対だなあ。
水道筋商店街、うどんのな也で昼食。しょうゆラーメンの感覚で、しょうゆうどんを頼むと、冷たいざるうどんが出てきて、その時になって、あ、そうだったと思い出す。
夕方、スーパーマルハチで飲み物を調達に行くと、昼間に遭ったピアノ教室で同じの母娘に、またしても遭遇。二人はほとんど赤ちゃんの頃に、児童館で出会っているから幼馴染同士でもある。お互い、幼稚園と小学校は違うけど、ピアノ教室でたまたま再会できた。
帰りの坂道。先週に続いて、同じクラスの男の子と遭遇。今朝、自分が髪を切ってもらった美容院に、その男の子も通っている。それどころかパパさんも3日目に同じ担当の方に切ってもらったとか。
ママさんは、担当は美容院の〇〇さんですよね、と話していた。そういえば、名前を訊いていなかったな、と思い至った。ワンピースの魅力を熱弁していた◯◯さん。
ひとつなぎの秘宝は、すでに日常の中にある。
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