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薬を飲んだ後、便秘になったことはありませんか?


 今回は薬の副作用で最も多い(ような気がする)【便秘】についてお話していきます。

例えば風邪薬を飲んで便秘になったことはありませんか?

または不眠症で眠剤を服用中の方、便秘が気になっていませんか?

どちらも薬の副作用かもしれません。そのほか便秘になりやすい薬が沢山あります。今日は交感神経と副交感神経を絡めて見ていきたいと思います。

抗コリン作用による便秘


 抗コリン作用というのは一言で表すと、副交感神経を抑制する作用のことです。

副交感神経優位の時、体はリラックスした状態です。腸管運動はリラックスしている時に促進します。
(「戦闘態勢の時にトイレに行きたくなっては困る!→リラックス時にトイレに行く」と覚えます。)

抗コリン作用のある薬をあげてみます。

・風邪薬(主に咳、鼻に効果があるもの)
・酔い止め
・眠剤(一部の眠剤を除く)
・抗精神病薬 etc・・

ドラッグストアでも気軽に買えるものも多いです。


交感神経刺激による便秘

 交感神経は戦闘態勢の状態です!戦闘態勢なのにトイレに行きたくなると大変ですよね?体は勝手に判断して毎日リラックスモードと戦闘モードを使い分けています。本来であれば排便時はリラックスしておく必要があります。しかし薬を飲むことで体が戦闘態勢になってしまい、排便しずらくなってしまうことがあります。

それが交感神経を刺激する薬です。
交感神経を刺激する薬は多くはありません。唯一挙げるとしたら漢方薬!

麻黄を含む漢方薬は麻黄のエフェドリンという成分により交感神経が刺激され、便秘になることがあります。

麻黄を含む漢方薬、代表的なものは以下のものです。

・葛根湯
・小青竜湯
・防風通聖散
・麻黄附子細辛湯
・越婢加朮湯
・麻杏甘石湯

ドラッグストアでも気軽に買えるものばかりですね。

 以上、交感神経と副交感神経からみた便秘の副作用についての説明でした。

他にも便秘の理由はありますが、薬ごとに原因が異なります。今飲んでいる薬が便秘になりやすいのか、なぜ便秘になるのか、気になるときは薬剤師に聞いてみましょう。

便秘時の対応と対策

 一般的な対処について記載します。

・便秘になったらどうしたらいいの?
→ひどい便秘の時は便秘薬を使いましょう!市販薬でも飲み合わせが問題なければ使用してもいいでしょう。飲み合わせが気になるときは薬剤師に相談してください。
軽度の場合は以下参照です。↓

・便秘にならないようにするにはどうしたらいいの?
→日頃からお水、お茶などをこまめに取りましょう。(水分制限がなければ)食事に関してはヨーグルトや野菜、果物等バランスよくとるようにするといいです。
また、適度な運動も心がけてみてください。

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